JR特急から自由席が消えていく 代わりに増える「全車指定席」必ず座れるが割高、ガラガラでも予約必要で面倒

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   2026年3月のダイヤ改正で、JR北海道の在来線特急が全列車座席指定になることが発表された。「北斗」や「おおぞら」といった主要特急はすべて座席指定になっていたが、宗谷本線や石北本線の特急、また札幌~旭川間の特急には、自由席が残っていた。

   気がつけば首都圏の在来線特急は、普通車は全席指定席の列車ばかりになっている。グリーン車はもちろん全席が指定席である。関西圏でも同様の状況になっている。

   在来線の特急では、JR東日本の日本海側の特急や、JR東海の特急、JR西日本の山陰方面の一部の特急に自由席が残り、比較的自由席の存在感が大きいのはJR四国やJR九州の特急である。

   指定席は確実に座れるところが大変すばらしいのだが、自由席よりもお金がかかるのが残念なところである。指定席を予約しておかないと確実に座ることが困難な列車もあれば、途中駅から乗車してもガラガラで、自由席でも問題がない列車もある。このあたり、列車により状況が違うので、いちがいに全車指定席を推すことはできないし、いっぽうで確実に座りたいという人がいることも承知している。

  • 来年3月のダイヤ改正で、JR北海道の在来線特急が全列車座席指定に
    来年3月のダイヤ改正で、JR北海道の在来線特急が全列車座席指定に
  • 来年3月のダイヤ改正で、JR北海道の在来線特急が全列車座席指定に
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  • 1970年代に登場した「エル特急」
    1970年代に登場した「エル特急」
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  • 来年3月のダイヤ改正で、JR北海道の在来線特急が全列車座席指定に
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  • 1970年代に登場した「エル特急」
  • 1970年代に登場した「エル特急」

「裏技」を使えば結構安く買える

   本来、特急は「全車指定席」が原則だった。自由席で乗る人は急行列車に乗った。しかし1970年代の特急大衆化時代に「エル特急」が登場し、本数は激増、自由席を増結、列車によっては自由席ばかりのものも登場した。それと並行して急行列車はどんどん減り、定期列車では消滅してしまった。

   指定席特急券と自由席特急券ではどれだけ料金が違うのか。JR東日本で見てみよう。たとえば東京駅からなら水戸駅や甲府駅は150km以下である。これくらいが特急を特急として使う最低の距離だろうか。150kmで比較してみる。

   通常期の指定席はA特急料金で2390円、自由席は1860円、差額は530円である。区間によっては安いB特急料金というのがある。通常期指定席は1890円、自由席は1360円、差額は530円である。実は530円差というのはどの距離でも一緒である。繁忙期や最繁忙期は料金の差が大きくなり、閑散期には小さくなる。

   短距離で乗る場合は530円という差は結構大きく、長距離乗る場合だと差をそれほど感じないというのが正直なところである。

   近年増えているJR東日本の全車指定席列車の特急料金は、同じ150kmだと事前に購入すると1580円(座席未指定券も同様)、車内で購入すると1840円となる。事前購入の場合A特急料金の自由席よりも280円安く、B特急料金の自由席よりも220円高い。車内購入と事前購入では260円の差がある。

   実はこれには裏技があり、「えきねっと」の「在来線チケットレス特急券」で1480円になり、紙のきっぷや座席未指定券よりも100円安くなる(なお、もっと安くなるチケットレス割引もある。「在来線チケットレス特急券(トク割)」で35%引き、同距離で1020円。これなら文句も出ないだろう)。チケットレス予約を活用すれば、それなりに安く済ませることができるのだ。

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