田久保真紀前市長の失職に伴う静岡県伊東市長選は、2025年12月14日に投開票日を迎えた。9人が立候補する混戦となった今回の市長選は、投票締切後も当選者が即座に判明する「ゼロ打ち」とはならず、結果は23時頃に判明する見込みとされている。
投票率の高さや、各社による出口調査の速報などから、ネット上でも選挙の行方に注目が集まっている。
前回選投票率49.65%→19時時点で58.10%
伊東市役所公式Xアカウントによると、14日19時時点での投票率は58.10%。5月に行われた前回選の最終投票率49.65%を大きく上回るペースとなっている。
静岡放送も、午後5時時点の投票率が期日前投票を含めて54.22%となり、前回選を10.61ポイント上回っていると報じていた。SNSでは、「これは最終的に投票率6割超か」「伸びてきたけど60いくか!?」など、最終投票率を予想する声も上がっている。
9人が立候補 学歴詐称疑惑をめぐる経緯も争点に
今回の市長選は、5月に初当選した前市長の田久保真紀氏に学歴詐称疑惑が浮上したことに端を喫する。田久保氏は不信任決議の可決を受け9月に市議会を解散したが、10月に2度目となる不信任決議案が可決されたことで市長職を失職していた。
選挙には、田久保氏のほか、利岡正基氏(無新・伊東観光協会理事)、石島明美氏(無新・スポーツトレーナー)、小野達也氏(無元・元伊東市長)、岩渕完二氏(無新・NPO法人代表)、黒坪則之氏(無新・薬局チェーン顧問)、杉本憲也氏(無新・特定行政書士)、大野恭弘氏(無新・元会社員)、鈴木奈々子氏(諸新・漫画家)の9人が立候補している(届出順)。
田久保氏「伝説の逆転劇を、あなたの一票で」
田久保氏は市長選を前日に控えた13日深夜、自らのXで、「『マイナスからのスタートでした』組織なし、政党なし。あるのは市民との絆だけ」として、選挙戦を「偏向報道や誹謗中傷に晒されながらも、歯を食いしばって戦い抜いた7日間」と振り返った。その上で、「辛い思いをした人間だからこそ、誰よりも優しい政治ができる。伝説の逆転劇を、あなたの一票で」とつづった。
投票は14日20時に締め切られたが、事前から混戦が予想されていた通り、投票締切後に即当選者が判明する「ゼロ打ち」とはならなかった。
共同通信は20時過ぎ、「国民民主党推薦の元市議杉本憲也氏と自民党推薦の元職小野達也氏が激しく競り合う」と報道。結果は未定ながら、動向が注視されていた田久保氏については、見出しで「敗北確実」としている。静岡放送によると、出口調査で小野氏・杉本氏に続く3位に田久保氏の名前が上がっていることを取り上げた。
SNSでは、「選挙報道で『どの候補が勝ちそうか』ではなくて特定の候補の落選確実を見出しに持ってくるのは結構異例」「伊東市の市長選、誰が勝ったかより田久保前市長の落選が真っ先にニュースになるなんて」など、速報の出し方に驚く声も見られた。
最終的な結果は同日23時頃に判明する見通しとなっている。
「マイナスからのスタートでした」
— 田久保まき (@takubomaki) December 13, 2025
組織なし、政党なし。
あるのは市民との絆だけ。
偏向報道や誹謗中傷に晒されながらも、 歯を食いしばって戦い抜いた7日間。
辛い思いをした人間だからこそ、 誰よりも優しい政治ができる。
伝説の逆転劇を、あなたの一票で。
???? 投票日:12月14日(日)… pic.twitter.com/Qfefk1bo3Z