国民民主党の原田秀一参院議員が2025年12月18日にXで、自民党と国民民主党が所得税のかかるいわゆる「年収の壁」を178万円に引き上げることに合意したことについて、「(サンタの絵文字)はみんなにやって来てます!」と投稿した。しかし、所得制限が設けられることを指摘され、「不快な思いをされた皆様に心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。
「広範な範囲の皆様に2.7万~5.6万円の減税があるのをお伝え」
自民党総裁の高市早苗首相と国民民主党の玉木雄一郎代表は18日に党首会談を行い、所得税のかかるいわゆる「年収の壁」を現在の160万円から178万円まで引き上げることに合意した。一方で、「年収の壁」の引き上げには所得制限があり、年収665万円までの人が対象となる。
玉木氏はXで、「基礎控除の最高額(104万円)が適用される対象が約8割に広がります。 このことにより、年収600万円の方で年間5万6千円の減税が実現するなど、『現役世代』、『中間層』に手厚い負担軽減が実現します」と説明している。
原田氏は18日にXで、玉木氏が「ともに関所を乗り越えることができました」と伝えるX投稿を引用し、サンタクロースやもみの木の絵文字とともに「Santa has just come to town!!(サンタが街にやって来た!)」と投稿。さらに、「(サンタの絵文字)はみんなにやって来てます!」ともコメントした。
しかし、原田氏の投稿には、所得制限が設けられていることを指摘とともに、「皆に来てないでしょ」「みんなと同じサンタは来ねえんだけど?」「年収2545万以上なのでやってきませんでしたけど」といった非難が寄せられた。
原田氏はこうした声に、「力不足で申し訳ありません。年収2500万以上の方にはお力になれておりません」「力不足で小さい(サンタの絵文字)になってしまい申し訳ありません」と謝罪した。今回の合意内容では、年収665万円を超えると控除額は段階的に下がり、年収2545万円を超えると控除額の引き上げはなくなる。
原田氏は翌19日、「発言が不適切で大変申し訳ありません」と改めて謝罪。
「個人年収200万円~2545万円の給与所得者の(8割ではなく)99.7%の広範な範囲の皆様に2.7万~5.6万円の減税があるのをお伝えしようと思い、下記の発言をしました」
と、発言の意図を伝えた。続けて、「本年の税制改正では交渉上、ここまでの達成となりましたが、年収制限撤廃に向け来年以降取り組んでまいりますので何卒よろしくお願い致します。不快な思いをされた皆様に心よりお詫び申し上げます」と述べた。
原田氏は玉木氏の地元・香川から出馬し、7月の参院選で初当選した。
発言が不適切で大変申し訳ありません。
— 原田ひでかず(国民民主党 参議院議員)【公式】 (@HaradaHidekazu_) December 19, 2025
下の年収階級別減税額表のように個人年収200万円〜2545万円の給与所得者の(8割ではなく)99.7%の広範な範囲の皆様に2.7万〜5.6万円の減税があるのをお伝えしようと思い、下記の発言をしました。… https://t.co/4aF02QjZrY