「目障りだ」有害鳥獣用の箱わなにクレーム、やむなく撤去も ドア盗難被害も発生、地元猟友会は困惑

山登りする人がクレーム「目障りだ」「景観を壊す」「見苦しい」

   実は、この箱わなについては、24年3月と4月にそれぞれ別の高齢者男性がドアを閉める様子がカメラに映っていたとして、猟友会メンバーが動画をXで投稿している。

   3月のときは、動機などは不明なものの、猟友会に所属する猟師の男性だったという。この男性は、その後除籍になっている。メンバーは、今回の被害がこれらの行為と関連している可能性もあるとしたが、真相は不明のままだ。

   有害鳥獣用の箱わなについて、町の担当課は、町内の約30か所に設置していると説明した。しかし、様々な意見が寄せられ、撤去したり移動したり対応に追われていると明かした。これらの箱わなドアについては、度々閉められる被害に遭っているという。

   設置場所の近辺は、博多湾が一望できる絶景ポイントがある若杉山、岳城山などに登る人も多く、子どもたちが遠足する姿もみられる。

   猟友会メンバーは12月13日、山登りをする人たちなどからクレームが相次ぎ、町の判断で該当する地区の箱わなをすべて撤去したとXで報告した。被害に遭った今回の箱わなも撤去したという。

   「目障りだ」「景観を壊す」「見苦しい」「子供が触ったら怪我をする」......。メンバーによると、こうした声が寄せられているといい、箱わながないと自らも困ることを想定していないのではないかと苦言を呈した。

   今回の被害について、町の担当課は、箱わなの所有者がはっきりしないため、被害届は出していないとしたが、メンバーは、警察への通報を検討しているという。

   福岡県警の管轄署は25日、取材に対し、「被害届については、把握していません。昨年3、4月にあった被害については、人間的なもめごとのため、捜査はせず警告して終わっています」と話した。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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