米国トランプ大統領によるベネズエラ軍事攻撃とマドゥロ大統領拉致に対して、国連をはじめ欧州各国でも国際法に違反する侵攻という非難が強まっている。
トランプ氏はベネズエラに民主主義と平和が戻ったと強弁するが、実際は埋蔵量世界一の石油利権を狙った政権転覆であることが明らかになってきているからだ。
コロンビア、キューバ、グリーンランドも支配するのか
2026年1月5日放送の「報道ステーション」(テレビ朝日系)で大越健介キャスターは、米国の暴挙を看過したら「弱肉強食」の世界になりかねないと指摘し、しかし「トランプ大統領はコロンビアなど他の周辺国への軍事行動を示唆しています」と懸念した。
番組では、大統領専用機の中で「コロンビアにも軍事作戦を行うのか」とメディアに聞かれ、「それも悪くない」と言い、「安全保障にはグリーンランドが必要だ」「キューバは文字通り崩壊寸前だ」と笑いながら話すトランプ氏の映像が流れた。
トランプ大統領は新たな国家安全保障戦略として、西半球を米国が支配する「ドンロー主義」を打ち出している。ベネズエラもコロンビア、キューバ、グリーンランドも、すべて西半球にある。これらの国に親米政権を樹立したり、領土を併呑して、米国が"運営"するというのだ。
「世界にとって悲劇以外の何ものでもありません」
大越氏は「力による現状変更という意味では、今回の軍事作戦はロシアのウクライナ侵攻にも重なるものがあります」「トランプ氏が言う力による平和は、一つ間違えば弱肉強食ということと同じ意味になります。それは世界にとって悲劇以外の何ものでもありません」と警鐘を鳴らす。
日本も米国に対しては"弱肉"ということになる。高市首相はトランプ大統領との親密さをウリにしているが、大丈夫なのだろうか。関税の脅しも、防衛予算の大幅増の要求も、巨額の対米投資もまだ決着がついたわけではない。餌食にされかねないか心配である。
(シニアエディター 関口一喜)