自民党の高市早苗政権と連立を組み、与党となった日本維新の会に、所属議員の「国保逃れ」が発覚した。2025年の参院選では、現役世代の社会保険料を1人あたり6万円引き下げる改革を訴えてきたが、自分たちの負担だけを減らしていた。維新が掲げる「身を切る改革」とは正反対の「身を肥やす」とも取られかねない金銭に絡んだ不祥事が、これまでも目立ってきた。地方議員4人の「国保逃れ」に吉村代表はこの問題は昨年末に大阪府議会で追及を受けたことから表面化。2026年1月7日に党は、内部調査の中間報告を公表した。少なくとも兵庫の県議や市議の計4人が「国保逃れ」に関与していたことが判明した。保険料などに関する知識向上を目的とする一般社団法人の理事に就任し、本来は議員報酬に基づいて算出される高額な国民健康保険の支払いを避け、法人から受け取る月額わずか1万1700円という低額な役員報酬を基準とした社会保険に加入していた。この「身を切る改革」とは真逆の小細工とも言える行為を、吉村洋文代表は8日に自身のX(旧Twitter)で謝罪。「本件について、代表として国民の皆様にお詫び申し上げます。現在、追加調査含めて、最終の事実確認、調査中です。事実調査が終わり次第、内容の公表と党の方針を決定、発表させて頂きます」と投稿した。だが、これに対しては「何が身を切る改革だ!」「これだけ不祥事が続いているのに,組織としての体質を改善できない」などと厳しい声が目立つ。かつて維新の身内だった国民民主党の足立康史参院議員は「なぜ記者会見で謝罪しない?それも、元代表の松井一郎さんの写真をデカデカと掲げる記事を引用しての謝罪。恥ずかしくないか」と一刀両断だ。さらに立憲民主党の打越さく良参院議員はXで「追加調査は内部の自己申告にとどめず、第三者委員会を設置して委ねてはいかがでしょうか」と外部の目でチェックする必要があると主張。共産党元衆院議員の清水忠史氏は「維新の会共同代表の吉村洋文知事は安定の他人事コメント。責任者として謝罪すべき」と反応するなど、野党から集中砲火を受けることとなった。石井章氏は党除名⇒議員辞職維新所属議員による不祥事は、今回の国保問題だけではない。ここ最近でも、党内では金銭にまつわる醜聞が相次いでいる。2025年8月、石井章参院議員(当時)が、自身が理事長を務める社会福祉法人の関係者を勤務実態のない公設秘書として登録し、給与約800万円を国からだまし取った疑いで東京地検特捜部の強制捜査を受けた。石井氏はその後、維新を除名処分となり議員辞職に追い込まれた。それだけにとどまらない。2025年6月、西田薫衆議院議員が過去の選挙で実態のない人件費を収支報告書に記載したことを認め、党から戒告処分を受けた。同年12月には奥下剛光衆院議員の資金管理団体が、キャバクラやラウンジなどでの飲食代、計約12万円を政治資金から支出していたことが判明。奥下氏は「ポケットマネーでやるには限界があった」と釈明したが、吉村代表からも「普通に考えておかしい」と突き放される事態となった。藤田共同代表にも「公金還流」疑惑藤田文武共同代表を巡っても2025年10月、公設秘書が代表を務める会社に対し、政党交付金を含む約2000万円のビラ印刷費などを支出していた「公金還流」疑惑が浮上。藤田氏は事実関係を認めた上で「法令違反ではない」「悪質な印象操作だ」と反論した一方で、誤解や疑念を招いたとして同社への発注を停止した。しかし、党の創設者である橋下徹氏から「まさに政治家による公金マネーロンダリング」と批判を受けることとなった。国民民主を出し抜いて急転直下の与党入りから約2か月半。国政での存在感を高めようとする維新だが、相変わらずの不祥事体質が露呈している。国民民主の連立入りも取り沙汰される中、このままでは与党内での立場が危うくなるかもしれない。
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