コミケがもたらすのは経済効果だけではない
申し分ないくらいに経済効果をもたらすコミケだが、お金の流れを作る以外の役割も担っている。日本カルチャーの発展には大きく貢献しており、アニメや漫画、イベント文化の代表的な例として世界に注目されているのだ。これは日本という国が持つ大きな強みといえるだろう。
正直なところ、サブカルイベントであることに間違いはないため、偏見が大きいのは仕方がないのかもしれない。ただ、サブカル=隅っこに存在するものという概念を大きく変えたのもコミケのおかげ。アニメや漫画を「好きだ」と強く主張できる世の中に変化したのも、この手のイベントの功績が関係する。文化の在り方の多様性を作った大元、といっても過言ではないだろうか。
また、開催の継続により、人と人との繋がりを作れるのもコミケがもたらす「最高の魔力」だと筆者は思う。コスプレイヤーが現地でファンを作るだけではなく、企業同士の参加で新たな仕事の出会いが生まれるなど、社会の歯車を回す助けにもなっているのだ!
実際にアマチュアの一般参加サークルから出版社へスカウトされ、漫画家デビューした作家が星の数ほどいる。世の人が愛すあの作家も元々はコミケ出身で......なんて例も多い。
「たかがコミケ、されどコミケ」。経済を回してカルチャーを深めるだけの存在ではないのだ。
ある意味、成人向けコンテンツをここまで許容する大イベントは、世界規模で見るとコミケくらいではなかろうか。子どもの目に触れてはならない等の注意点は多いけれど、経済的な面や人々の活気を高めるには素晴らしい催しである。
日本の文化は世界に認められているのだから、恥じることなく今後も守り通すべきだろう。それがたとえ「成人向け」だったとしても、お金以上にもたらすものが非常に多いのだから......。
【プロフィール】
たかなし亜妖/2016年にセクシー女優デビュー、2018年半ばに引退しゲーム会社に転職。シナリオライターとして文章のイロハを学び、のちにフリーライターとして独立する。現在は業界の裏側や夜職の実態、漫画レビューなど幅広いジャンルのコラムを執筆中。