「台湾侵攻がしやすくなった」習近平主席 中国軍の幹部失脚「ちょっとでも疑わしい人間はとにかく排除したい」

   中国軍制服組の幹部2人が失脚するという異例の事態に中国による台湾統一が早まるのではないかという見方が出ている。

   2026年1月29日放送の情報番組「サン!シャイン」(フジテレビ系)は、中国軍の中で何が起きているのか、習近平国家主席は何を目指しているのかを取り上げた。

  • 習近平国家主席(ホワイトハウス公式サイトより)
    習近平国家主席(ホワイトハウス公式サイトより)
  • 2027年までに台湾侵攻は起きるのか
    2027年までに台湾侵攻は起きるのか
  • 習近平国家主席(ホワイトハウス公式サイトより)
  • 2027年までに台湾侵攻は起きるのか

共産党始まって以来、初めての異常事態

   まず、1月24日に中国国防省が張又侠中央軍事委員会副主席と劉振立・中央軍事委員会委員(参謀長)を「重大な規律違反」の疑いで調査することを発表したことを紹介した。この事実上の「粛正」に対して、キヤノングローバル戦略研究所上席研究員の峯村健司さんは「共産党始まって以来、初めての異常事態」と位置づける。

   特に中国軍「No.2」とも言われる張氏は習近平国家主席と幼なじみで2人の父親も戦友ということから、習近平氏から信頼が厚い人物とされてきた。

   峯村さんは2人の失脚には習近平氏の2つの狙いがあるという。1つが宿願である台湾統一に向けて不安要素をとりのぞく、もう1つが習近平氏の後継体制を構築するうえで邪魔者などは一切排除するという狙いだ。

   峯村さんは「張さんは、軍内で自分の派閥を作ったことが最大の問題とされている。習氏の信頼を裏切り『主席責任制』をふみにじったとみられている。劉さんは作戦を立てる人だが、習氏と台湾侵攻で意見があわなかったのではないか」と分析した。

粛清された軍幹部は台湾進攻に消極的だった?

   コメンテーターの杉村太蔵さんが「台湾有事で意見があわないということをもう少し詳しく説明してほしい」と峯村さんに聞く。

   峯村さんは「習近平氏がぶち切れる案件は1つ。台湾の統一に関することなんですね。自分の3期目が終わる2027年までには何とか成果を出したいと思っている。それを軍専門家の張さんは『ちょっと来年は厳しい』と。張さんたちの発言をみてみると、『2035年までにいろいろと整備をしたい』というフレーズがある。一方で習氏は『2035年までなんてタラタラせずに来年までにやれ』と言っている可能性がある」と話した。

   では、今回の軍トップの失脚で台湾有事の危険が高まったのか。

   峯村さんは「そう思います。意見が分かれていた張氏を処分したことで、習氏は台湾侵攻がしやすくなった。今までいろんな独裁的な人間のやり方をみると、大規模な作戦や戦争を起こす前に大粛正をやる傾向がある。旧ソ連のスターリンなどがいい例で、軍を動かすということはその刃が自分に向くかもしれない。ちょっとでも疑わしい人間はとにかく排除したい。そういう心理が働いたのではないか」と話した。

   そして、誰もいなくなり、台湾侵攻は行われるのか。怖い。

(ジャーナリスト 佐藤太郎)

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