衆院選の選挙戦最終日となった2026年2月7日、日本維新の会はなんば駅前広場(大阪市中央区)で最後の演説を行った。吉村洋文代表、藤田文武共同代表、横山英幸副代表が集まった聴衆に支持を呼び掛けた一方で、演説に抗議する人々がプラカードを掲げたり、旗を振ったりして抗議する場面もあった。
藤田共同代表「重たい自民党を動かして、捨て身でやる」
会場では、バッグの中身の確認や金属探知機によるチェックが行われており、厳重な警備体制が取られていた。演説に対する拍手が起こる中、その外からは「帰れ」や「END維新」、「嘘つき吉村」などがコールされていた。また、会場内でも演説中に突然、抗議の旗を振る人がおり、スタッフらによって外に誘導されていた。
藤田共同代表は、維新の役割として「高市政権のエンジン、アクセルとして、ともに戦い、今開こうとしている時代の扉を開くという思いでやっていく」と訴えた。
そして、「重たい自民党を動かして、日本の政治を動かして、とにかく捨て身でやる。これが維新の会だ」と述べた。
吉村代表は、維新が大阪で実行してきた改革に多くの時間を割いた。大阪府、市での財政改革や議員定数削減、大阪・関西万博の成功など「道のないところに道をつくる仕事をやってきた」と強調。
連立合意の文書の中に「副首都構想」が入ったことについて触れ、「国が副首都を目指すのであれば、大阪府と大阪市を一つになって強力な自治体を作って、本気で副首都を目指していこうじゃないか」と語った。
演説が終わると、聴衆から「吉村」「藤田」「横山」のコールが起こり、手を振りながら笑顔で応じていた。
「いろんな表現の自由を超えているのでは」の声
演説を聞いた大阪府摂津市の40代女性は、大阪ダブル選に「最初は来年の任期満了の時でもよかったんちゃう、とは思ったんですけど、やっぱり高市さんと与党組んでからいろんなことがガーッと動き出したんで、その流れに乗るのもありかなと思う」と話した。
また、この女性によると、抗議する人が聴衆の中で旗を立て、周りが注意したところ、周りの人が旗で叩かれていたように見えたという。このことから「いろんな表現の自由を超えているのでは」と指摘する。
大阪市の19歳の大学1年生は、副首都構想に賛成の立場。「日本は本当にいろんな意味で成長をこれからもしていけるか分からない。だから、やってみてダメだったら元に戻せばいいし、結果的に良かったら継続していけばいい。とにかく、何もせずに批判だけするのは良くない」と語る。
抗議活動については「一つの方法では、あると思う。ただ、ちゃんと聞きたい人もいるだろうに、ある意味、押し付けなのかな。他人に迷惑をかけない、もうちょっとやり方を考えた方がいいと思う」と語った。
演説に抗議する人にも話を聞いた。プラカードを掲げ抗議をした奈良県の50代男性は、知事と市長が残り任期が約1年あるのにもかかわらず、突然辞職をし、ダブル選となったことや維新の議員が「国保逃れ」をしていたことなどに対し、抗議の意思を示したかったという。「組織としてちょっとおかしいんじゃないかなと思った」と語る。
演説の場で抗議をすることに対して、支持者から否定的な声があると記者が聞くと、次のように胸の内を明かした。
「支持者から見たらそうでしょう。だけど、おかしいところがいっぱいあるので、やっぱりここ(演説会場)で抗議の声をあげないと」