高市早苗首相(64)が衆院選後、自民党の衆院議員たちに対して、「当選祝い」としてカタログギフトを配布していたと2026年2月24日文春オンラインが報じた。
まず法的問題を整理しておこう。政治資金規正法では、「何人も、公職の候補者の政治活動(選挙運動を除く。)に関して寄附(金銭等によるものに限るものとし、政治団体に対するものを除く。)をしてはならない。」(21条の2)としている。ここで、「金銭等」は「金銭その他政令で定める財産上の利益をいう。」(4条1項)とされ、政治資金規正法施行令では「政令で定める財産上の利益は、有価証券とする。」とされている。カタログギフトは一般的には有価証券でない。
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高市早苗首相の「カタログギフト」問題は国会審議に影響するのか -
カタログギフト問題は国会で追及すべき?(写真はイメージ)
カタログギフトは「金券類」とみなすべきか
もっとも、他の法律では、カタログギフトが商品券と同列に扱われることもある。例えば、資金決済法などだ。会計や税務では金券類として扱われることもある。
法令によって定義が異なるのはしばしばあるが、このあたりが国民感覚との差になることもある。
ただし、社会的儀礼の範囲内という概念もある。少額であれば目くじらを立てない、ということだ。政治家といえども、選挙を戦い抜いた仲間を労いたいという気持ちはある。政治家の間では、いいか悪いかは別として、当選者を祝福する慣行があり、政治資金収支報告書をみれば、その種の記述を見つけるのは容易い。
国会で突っ込むと地方議員等の慣行にも波及?
高市首相の場合、カタログギフトなので、石破前首相の「商品券」とは違い、政治資金規正法上の問題はないだろう。しかも、3万円なので、社会的な儀礼の範囲内だろう。この意味で、石破前首相の10万円商品券より違法性はまずない。当選祝いの5万円の胡蝶蘭贈呈というのはよく知られた社会的な儀礼だが、あまり目くじらを立てると、そうした業者が成り立たなくなるという不安も聞く。
こうした案件に、野党が国会で突っ込めば、野党でも地方議員等の間では慣行が残っているので、ブーメランになる可能性が高い。しかも、社会的な儀礼とは単純な数値化も難しく、泥沼化するかもしれない。
国会議員が捜査機関の代わりをできるはずなく、国会審議時間をいたずらに浪費するだろう。結局、これで予算年度内成立は遠のいたとしたら、内閣不信任案も出せない野党として、悪い意味での存在感しか出ないだろう。
こうした案件は捜査機関に任せればよく、国会では予算案などに専念したらどうか。
++高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはしよういち)元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長 1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。
本日18時公開の髙橋洋一チャンネルは…
— 高橋洋一(嘉悦大) (@YoichiTakahashi) February 25, 2026
1455回 高市首相への文春砲「当選祝いにカタログギフト」ってどうなの?
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