小学館マンガワン騒動 「漫画家側から見て『直後の対応』が毎回良くない」元漫画家の参院議員が3つの提案

   『ラブひな』『魔法先生ネギま!』などで知られる元漫画家で参院議員の赤松健氏が2026年2月28日、『常人仮面』の原作者・一路一氏をめぐる小学館のウェブコミック配信サイト「マンガワン」の対応を受け、提案を行った。

  • 小学館「マンガワン」の漫画原作者をめぐる騒動が波紋を広げる(写真はイメージ)
    小学館「マンガワン」の漫画原作者をめぐる騒動が波紋を広げる(写真はイメージ)
  • 小学館のウェブサイトより
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原作者として「一路一」名義で新連載

   問題となっているのは、『常人仮面』の原作者・一路一氏の過去の逮捕歴をめぐる小学館の対応だ。

   一路一氏はかつて「山本章一」名義で漫画『堕天作戦』の原作者をつとめていたが、「一身上の都合」を理由に連載を終了。その後、「一路一」名義で『常人仮面』の原作を手掛けていたことが判明した。

   当時、連載終了の詳細は明かされていなかったものの、SNS上では、2月20日に判決が出た私立高校の男性講師による女性への性加害トラブルをめぐり、当該男性が山本氏ではないかとする情報が拡散されていた。

   小学館は2月27日、「『常人仮面』配信停止に関するご説明とお詫び」との声明を公開し、「(『常人仮面』の)原作者の一路一氏は、『堕天作戦』の作者である山本章一氏と同一人物です」と認めた。

「別ペンネームでの新連載も、あまりに拙速すぎると言わざるを得ません」

   一連のトラブルを受け、赤松氏は自身のXで「人の心と体に癒えることのない深い傷を負わせる行為は、人間として守るべき一線を越えた、極めて重い問題です」と被害者をおもんぱかった。

   そのうえで、別ペンネームでの原作者起用について「加害者は立場を利用した数々のむごたらしい行為で逮捕・略式起訴され罰金刑となっており、その後の編集者の(示談への)関与も不適切。別ペンネームでの新連載も、あまりに拙速すぎると言わざるを得ません。更生の機会は重要だとしてもです」と批判した。

   また、「国会議員が民間の会社に対して意見するのは(圧力にもなり得るので)避けるべきですが、私は元漫画家でもありますので、あえて3点提案いたします」と前置きしたうえで、小学館への意見をつづった。

   1点目として、「小学館はこのところ不祥事が続き、漫画家側から見て『直後の対応』が毎回良くないことから、外部の機関を設置し、調査・改善を目指すべきではないか」と提案した。

作画担当には「ある程度の補償がなされるべきではないか」

   続く2点目では「今回問題になっているのは原作者の方であり、作画担当の漫画家さんは全く関係ない。まさに降って湧いたような災難であり、もはやある程度の(例えば機会的な)補償がなされるべきではないか」と指摘した。

   なお、『常人仮面』の作画担当の鶴吉繪理氏は2月27日、自身のXで騒動を謝罪した上で「山本氏の件につきまして、私は事前に何も知らされておらず、今回報道やSNSを通じて初めて知りました」と明かしていた。

   赤松氏は「今回、原作者と作画家は一度しか面会したことがなかったそうですが、『原作者側(または作画家側)で問題が起こった時に、もう一方はどうするか』という観点は、業界ぐるみで欠けているように感じます」とも述べた。

   3点目では、「今回問題になっているマンガ配信アプリで、抗議のため配信停止の手続きをする漫画家さんが多く出ているが、だからと言って『配信停止をしない漫画家さんを叩く』のは絶対に違う」と主張。「それはもはや正義の暴走であり、厳に慎まなくてはならない」とつづった。

   そのうえで、あらためて今回のトラブルをめぐり、「大変難しいですが」としたうえで、「漫画業界としてそろそろ、・片方(原作or作画)が問題を起こしたときに、災難に遭ったもう一方への補償方法。・その際、作家の交代をどう考えるか。・もし原作者と作画家の争いになった時、その作品を扱っていくか。などを考え始めるべき機会だとも思っています」と訴えている。

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