2026年3月17日に行われた参院予算委員会で、これまで多くの紛争の交渉・仲介を行ってきた、れいわ新選組の伊勢崎賢治参院議員の質問で、異例の場面があった。
「トランプ大統領の戦争の大義を大きく揺るがすもの」
伊勢崎氏は、アメリカとイスラエルのイラン攻撃について、「(ガザ地区攻撃の際に)イスラエルに即時停戦を求めたように、アメリカとイスラエルに対しても同じ強さで即時停戦を求めていただけないでしょうか」と問いかけた。これに対し、高市早苗首相は「国際社会と連携して、あらゆる外交努力を行っております。これからも続けてまいります」と答えた。
また、伊勢崎氏は緊迫感の増す国際情勢を受け、自衛隊はどのような現状にあるのかと小泉進次郎防衛相に尋ねた。すると小泉氏は「警備体制の詳細は、手の内が明らかになり、そのことによって部隊の安全に関わる恐れがあることから、お答えはできません」と説明。ただ、「あらゆる事態に対処できるよう、警備を万全にしています」と答えた。
その後も質問を続ける中、伊勢崎氏は「最後に通告しなかった内容ですが、お伝えしたいことがあります」と口にする。今回の戦争が始まる直前までアメリカとイランの交渉を仲介してきたオマーンのバドル外相が、アメリカCBSのテレビ番組内で「核弾頭の製造につながる核物質を保有しない」「既存の濃縮ウランを可能な限り、低濃度にして燃料化する」「IAEA(国際原子力機関)の全面的な査察を受け入れる」ということにイランがすべて同意していたことを伝える。
続けて、伊勢崎氏は「外交の出口が見えていたにもかかわらず、戦争が選択されました。これはトランプ大統領の戦争の大義を大きく揺るがすものであります」という。トランプ大統領のイラン攻撃の背景として、イランの核開発が挙げられている。
そして、停戦と核交渉の復帰を実現するための手段として、伊勢崎氏は「唯一の道は第三者が対話と交渉の突破口を開くことであります」と語気を強め、19日に訪米を予定している高市首相に「トランプ大統領の友人として停戦の説得をしていただきたいと思います」とし、「切なる願いです」と頭を下げた。
国会は基本的に事前に質問内容を伝える慣習があるため、通告なしの発言は多くない。それだけ伊勢崎氏が伝えたかったことがうかがえる。SNSでは「伊勢崎賢治氏の説得力あるお話には目頭が熱くなりました」「れいわ伊勢崎賢治さんの質疑は何だか胸に迫るものがあって 終わった後も切ない気持ちでいっぱい... 本当に、戦争はしちゃいけない」などの反響が出ている。