原因不明の腹痛、発熱...「虚弱エッセイ」反響に著者感じる恩恵と懸念 努力しなくても「罪悪感を感じないで」【#虚弱を考える】

「100万部売れて国会で取り上げられてほしい」

   そもそも、なぜ「虚弱」という言葉を使ったのだろうか。

   終電さんは、「私が言い出したというよりは、虚弱って言われて、だから自分でも虚弱って言ってみよう、みたいな」と説明する。終電さんによると、24年に同じく虚弱体質であるライター・ヒオカさんから、「虚弱対談」をしようと声をかけられたことが最初だった。その対談記事を見たという編集者からも、「虚弱体質についてのエッセイ」の執筆依頼があったという。

   終電さんは著書で、虚弱体質の原因について、幼少期の家庭環境や発達特性なども含めさまざまな可能性を挙げているが、結局はわからないとしている。今後、根本原因や疾患が見つかる可能性もあるが、時間的にも経済的にも余裕がなくすべての可能性は調べられないため「厳密には虚弱体質と断定はできない」とし、「暫定的」に虚弱という言葉を使うとしている。インタビューでも、「(虚弱を名乗って)いいのかなという思いはずっとあります」と明かした。

   一方で、「虚弱っていう言葉がないと全然聞いてもらえなかったし、広まらなかったので、使う意義はちゃんとあると思います」と指摘した。

   SNSにはフルタイム労働が基準になっている世の中に疑問を呈するような内容の感想も寄せられており、終電さんは「もしかしたら社会が変わるんじゃないか」とも。

   虚弱体質の発信を通じて今後やりたいことを尋ねると、「虚弱仲間の作家さんと話していたのですが、100万部売れて国会で取り上げられてほしいって。政策に影響を与えるまでになったらいいなと思います」と話した。

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