米ニューヨーク・タイムズ紙が2026年4月4日(現地時間)、3日に掲載した記事をめぐる謝罪と訂正を行った。「NATOの名称を誤って記載してしまった」という。
「ニューヨーク・タイムズは、NATOが何の略か知っているのだろうか?」
波紋を広げているのは、同紙が公開した「A North American Treaty Organization With-out America?(アメリカ抜きで『北米条約機構』は成り立つのか?)」との見出しだった。
この見出しは「トランプ氏がNATO離脱をほのめかすたび、NATOは空洞化していく」との記事に関するもので、本文からすると、本来であれば「アメリカ抜きで『NATO(北大西洋条約機構)』は成り立つのか?」となる。
しかし、「North 【Atlantic】 Treaty Organization(北大西洋条約機構)」とすべきところ、実際の紙面では「North 【American】 Treaty Organization(北米条約機構)」と表記されていたのだ。
誤った見出しが印刷された紙面の写真はSNSで拡散された。アメリカのニュースメディア「POLITICO(ポリティコ)」の編集者、サーシャ・イッセンバーグ氏による「ニューヨーク・タイムズは、NATOが何の略か知っているのだろうか?」との投稿には、2500件以上のリプライ、4.6万超の「いいね」が寄せられた。
現地読者からは、あきれる声のほか「生成AIによる偽画像ではないか」との指摘が飛ぶ事態となった。
「『フェイクニュース』攻撃を絶えず繰り返しているせいで、発行部数が激減」
ドナルド・トランプ米大統領も、自身が手がける企業が運営するSNSサービス「Truth Social(トゥルース・ソーシャル)」で、本件に言及した。
「愛すべき大統領である私に対し、信頼性のかけらもない『フェイクニュース』攻撃を絶えず繰り返しているせいで、発行部数が激減している『ニューヨーク・タイムズ』紙は、著しく弱体化し極めて信頼できない『パートナー』であるNATOを、『北米条約機構』と表記してしまった。正しい名称は『北大西洋条約機構』だ――実に興味深い間違いだ!」
「ニューヨーク・タイムズ紙の採用基準や教育水準は著しく低下してしまった。(同紙のスローガン)『印刷に値するすべてのニュース』を取り戻し、アメリカを再び偉大にしよう!」としている。
「正しくは『北大西洋条約機構(NATO)』であり、『北米条約機構』ではありません」
ニューヨーク・タイムズ紙の公式Xアカウントは4日、イッセンバーグ氏の投稿に対し「明日の紙面にて訂正記事を掲載します」とリプライした。
「金曜日に掲載された、トランプ大統領によるNATO離脱の脅しに関する記事の見出しにおいて、同組織の正式名称が誤って記載されていました。正しくは『北大西洋条約機構(NATO)』であり、『北米条約機構』ではありません」
同紙は5日、同紙の広報担当者であるチャーリー・シュタットランダー氏の名前を添え、黒い背景に白い文字で書かれた書面を公開した。
「金曜日に別の投稿でお伝えした通り、紙面の見出しでNATOの名称を誤って記載してしまいました」とし、訂正の流れについて「誤りが生じた場合、編集部では原因を検証し、読者に正確な情報を伝えるための訂正記事を作成します。その後、記事内の誤りを修正し、訂正記事を掲載します」と説明。
「当紙は誤りを真摯に受け止め、その訂正を確実に行うための専任の編集担当者を配置しています」といい、「透明性は、説明責任を果たす独立したジャーナリズムの礎であり、約1,300万人の購読者をはじめ、毎週『ニューヨーク・タイムズ』を訪れる数千万人の読者に対する当紙の約束でもあります」とコメントした。
A correction will appear in tomorrow's print edition:
— NYTimes Communications (@NYTimesPR) April 3, 2026
"A headline with an article on Friday about President Trump’s threats to leave NATO misstated the full name of the body. It is the North Atlantic Treaty Organization, not the North American Treaty Organization."