だれに投票すべきか「答えはスマホのなかにある」
これまで投票にほとんど行ったことのなかった人が、なぜ、わざわざ投票へ行き、しかも見ず知らずの「自民党の候補者の名」を書いたのか。
うちの息子は大学生ですが、周りの仲間の行動・思考パターンを聞くと「だれに投票をすればいいのか、をまずスマホに聞く」ところから始まる。自分で考えるのでなく、答えは既にスマホやパソコンの中にあって、それを求めるという思考方式になっている。
多くの人は「自分は、自分の考えを持っている」と思っている。でも、本当は「自分の考え」などは元々あるはずはなくて、さまざまな情報を集め、他者と対話をしながら、それまでの人生の経験で形成されたその人の価値観に照らして自分の考えを形成していくものと、私は考えています。しかし、生まれた時からネットに親しんでいる世代は、「自分の考え」が所与のものとして自分の中にあって、対話や経験をすっ飛ばして「答えはネットの中にある」と考える。「日本は強くなければ」と思っている人は、そういうコンテンツをふだんから、ネットで見る。分野は政治に限りません。いろんな考え方をAIが分析をしてくれて、こういうパターンを持っている人だ、と。「外国人が嫌い」とか「新しいものに飢えている」とか、「既存のものを壊したい」とか。
すると「タカイチサナエ」というコンテンツが引っかかる。そういうコンテンツに引っかかるように、高市さんのイメージが作り上げられた。「初の女性首相」とか、あるいは逆に、「悪い奴」を作りあげてる。反対側に「公明党と組んで、労働組合や創価学会の組織票を狙う古い勢力がいる」とふうに。「高市さんをいじめて中国にいい顔をしようとしている」とか。