NAOKI氏、権力への迎合は「先輩も重鎮も関係なく好かん」
一連の動きに疑問を投げかけたのが、ロックデュオ「ラブサイケデリコ」でギターとベースを担当するNAOKI氏だった。自身のXに「ディープパープルをダシにすり寄って来る総理も、政府にすり寄ってくロックミュージシャンも好かん。先輩も重鎮も関係なく好かん」と投稿。さらに布袋氏の発信についても「ハッキリ言っておきたい。全く素晴らしいと思わない。芸術に政府のお墨付きなんていらない」と一刀両断した。
ロックの原点は「反体制」という考え方は欧米では一般的だ。米国では、ロック界の重鎮として知られるブルース・スプリングスティーン氏がトランプ政権を批判。これに逆上したトランプ氏が支持者にコンサートへのボイコットを呼びかける騒動に発展した。また、ガンズ・アンド・ローゼズやグリーン・デイなどの大物バンドもトランプ氏を批判。エアロスミスやフー・ファイターズは、トランプ陣営の集会で曲を使われたことを抗議していた。
翻って日本では16年、SNSで「音楽に政治を持ち込むなよ」論争が勃発。野外音楽イベント「フジロックフェスティバル」に、安保法制反対を訴えていた学生団体「SEALDs」メンバーの出演が発表されると、激しい拒絶反応が噴出していた。
それから10年が過ぎ、今度はベテランアーティストが権力側に接近するという対照的な構図が見えている。25年の参院選では「歌だけ歌っていろ、は職業差別だ」とも語っていた世良氏。この件について音楽プロデューサーの松尾潔氏は自身のXで「その彼が、現職首相を眼前にして賛意をにじませることで〈音楽に政治を持ち込むな〉論争に思いがけない形で"決着"をつけたのだとしたら--あまりにも皮肉だなぁ」と評した。
— 自民党広報 (@jimin_koho) April 12, 2026