「いいお嫁さん」論が波紋...周庭さんが訴え「怖いですね」 「多様性」の意味「改めて考えて」

   カナダに滞在している香港の民主活動家・周庭(アグネス・チョウ)さんが2026年4月29日、日本のテレビ番組での「褒め言葉」をめぐる疑問への反響について、Xで思いをつづった。

  • 周庭さん(2019年撮影)(写真:AP/アフロ)
    周庭さん(2019年撮影)(写真:AP/アフロ)
  • 「いいお嫁さんになれる」は「褒め言葉」なのか(写真はイメージ)
    「いいお嫁さんになれる」は「褒め言葉」なのか(写真はイメージ)
  • 周庭さん(2019年撮影)(写真:AP/アフロ)
  • 「いいお嫁さんになれる」は「褒め言葉」なのか(写真はイメージ)

「いいお嫁さんになれますね」に「嬉しくないと思います」

   周庭さんは、香港の民主派政党・香港衆志(デモシスト)の創始者のひとり。逃亡犯条例改正案に反対する未許可デモを組織するなどした罪で禁錮10か月の実刑判決を受け、21年6月に出所。23年9月からカナダに留学、事実上の亡命生活を送っている。

   話題を集めたのは、周庭さんによる27日のXポストだった。

「日本のテレビ番組を見ると、まだ結婚していない女性に対して『いいお嫁さんになれますね』と『褒める』人がよくいますが、正直、この『褒め言葉』は外国人の私にとって本当に訳がわからないですし、もし自分がこうして褒められても嬉しくないと思います」

   「そもそも『いいお嫁さん』の定義は誰が決めつけたんですか?」とし、「『女性/男性だからこうするべき』じゃなく、人それぞれの意思を尊重することこそ自由な社会だと思います」と訴えていた。

「『多様性』のために、故郷にも帰れなくなりました」

   周庭さんの投稿には、「確かに良い旦那さんになりますねって言われても、私も嬉しくないわ」など共感の声が寄せられた一方、反発の声も多く上がった。

   29日の投稿では、「怖いですね」とこぼし、「自分の意見を言っただけで、『反日』とか『外人』とか『クソ』とか『多様性を否定している』とか、猛批判されました」と思わぬ批判を浴びたことを明かした。

   「反日」との批判には、「私が反日なら、日本語を勉強することもないでしょうし、日本のアニメやアイドルを好きになることもないでしょう」とした周庭さん。

   香港でのデモ活動を引き合いに、「そして、皆さんが言う『多様性』のために、私は何年も努力してきましたし、故郷にも帰れなくなりました」とつづり、「『多様性』という言葉が一体どういう意味なのか、皆さんにも改めて考えていただければと思います」と呼びかけた。

「より良い社会のためには、みんなの声が大切だと思います」

   外国人としての立場からの意見について、「一番重要なのは、皆さんが香港やカナダについてどう思っても、私は決して『外人からの余計なアドバイスは不要』などを言いません」(原文ママ・以下同)とし、「現地の人たちはもちろんその場所についてより詳しいですが、それでも、より良い社会のためには、みんなの声が大切だと思います」とした。

   周庭さんの訴えには応援の声が寄せる一方、「少なくとも今の20〜30代の人で女性をそう言って褒める人はいないとは思います。ただ、中高年世代的にはそれは慣用句なので悪気もなく言ってますね。それでも、周庭さんがそういった問題提起をしてくれたことで、ふと考えるものがあったし、意義があると思います」という反応も。周庭さんはこれに対して「私は日本に住んだことがないですが、日本のテレビ番組でそのような言葉を何度か聞いたことがあり、違和感を覚えたためツイートしました」と説明。

   「若い世代が言わないと聞いてよかったと思います!」としている。

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