「アリバイ作り」との声も出た大阪都構想タウンミーティング 維新・吉村代表「あおるような報道がたくさん」

   日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)が掲げる大阪都構想を巡り、維新の大阪市議団が市民を対象にした「タウンミーティング」を2026年5月7日、大阪市内で開催した。

   参加者から「都構想をやる大義は」「税金の無駄では」などの声が上がった。また同日、横山英幸副代表(大阪市長)は都構想の制度設計を行う法定協議会の設置議案を、15日開会の市議会に提出することを明らかにした。

  • 「副首都法案」について会場でアンケートも(5月7日、大阪市都島区)
    「副首都法案」について会場でアンケートも(5月7日、大阪市都島区)
  • タウンミーティングは約200人が参加した(5月7日、大阪市都島区)
    タウンミーティングは約200人が参加した(5月7日、大阪市都島区)
  • 会場では冒頭、吉村洋文代表のビデオメッセージが流された(5月7日、大阪市都島区)
    会場では冒頭、吉村洋文代表のビデオメッセージが流された(5月7日、大阪市都島区)
  • 会場前では抗議活動があった(5月7日、大阪市都島区)
    会場前では抗議活動があった(5月7日、大阪市都島区)
  • 大声を叫ぶ行為は退場となる旨の注意書きが(5月7日、大阪市都島区)
    大声を叫ぶ行為は退場となる旨の注意書きが(5月7日、大阪市都島区)
  • 報道陣の取材に応じる竹下隆幹事長(5月7日、大阪市都島区)
    報道陣の取材に応じる竹下隆幹事長(5月7日、大阪市都島区)
  • 「副首都法案」について会場でアンケートも(5月7日、大阪市都島区)
  • タウンミーティングは約200人が参加した(5月7日、大阪市都島区)
  • 会場では冒頭、吉村洋文代表のビデオメッセージが流された(5月7日、大阪市都島区)
  • 会場前では抗議活動があった(5月7日、大阪市都島区)
  • 大声を叫ぶ行為は退場となる旨の注意書きが(5月7日、大阪市都島区)
  • 報道陣の取材に応じる竹下隆幹事長(5月7日、大阪市都島区)

会場前では「都構想やめろ」の抗議活動

   タウンミーティングは、4月5日から5月7日までの間、大阪市内全24区で開催。初回は、報道陣の取材が入る中で質疑応答は非公開にされ、参加者からは批判の声が上がっていた。

   大阪都構想は、過去2回住民投票が行われ、いずれも僅差で反対が賛成を上回った。2026年1月に吉村代表が大阪都構想の実現を目指すため、知事と大阪市長の出直しダブル選挙を行うと表明し、いずれも再選された。

   最終回のタウンミーティングは、都島区の大阪私学会館で開かれ、大阪市民約200人が参加した。会場の前では「都構想やめろ」と書かれた横断幕を掲げるなどして抗議する人々約10人が声を上げた。会場の中では「大声などによる進行に妨げる行為は退場していただきます」などの張り紙やアナウンスが行われる中、タウンミーティングが開催された。

厳しい質問に対しては会場から拍手が

   タウンミーティングの冒頭、吉村代表と横山副代表のビデオメッセージが流れた。

   吉村代表は、

「一部のメディアでは、知事、市長と市議団が溝があるかのような、あおるような報道がたくさんある」

とした上で、市議団とは「同じ方向に向かって大阪の成長に向かって進んでいるということは一緒」と訴えた。

   タウンミーティングでは、二重行政の弊害として、府がりんくうゲートタワービルに659億円、市がワールドトレードセンタービルに1193億円の費用をかけ建設し、いずれも破綻したことなどを例に挙げ、都構想のメリットを強調した。また、維新が国政与党になったことで、副首都関連法案が進んでいると説明。首都直下地震などを踏まえ、首都機能のバックアップ機能として副首都が必要であると訴えた。

   質疑応答では「都構想は早く進められないのか」や「都構想のメリット、デメリットは」、「副首都と都構想はセットで考えればよいのか」などの質問が飛んだ。

   一方で、厳しい質問に対して拍手が起きる場面も。

「都構想は2度の住民投票が行われ、いずれも否決されたが、どれだけ税金が使われたのか」

との質問に対しては拍手が起こった。市議団の竹下隆幹事長は住民投票の費用に32億円と10億円がかかったとし、「直接民主主義としてしっかりとしたコスト」だと説明した。

   また、

「民主主義のプロセスは守りたいと言うのに、2度の住民投票で否決された結果を守っていただけないのはなぜか」

の質問でも拍手が起こった。その後の回答で、参加者の席から野次が飛ぶと、竹下幹事長は「不規則(発言)なんでやめて」と注意する場面もあった。

「1人、2人の反対で議案が否決も」

   タウンミーティング後、竹下幹事長は、報道陣の取材に応じた。

   法定協議会設置に関する議案に関して、市議団の中でも多様な意見があると明かした上で、維新の市議団が定数81に対し、41議席であることを踏まえ、「1人、2人の反対でも否決されてしまう。市議団の中で丁寧に話し合っていきたい」と述べた。

   また、タウンミーティングのアンケートについては「かなり偏りがある」とし、

「同じ方が何度も来られて反対意見を書かれることがあり、参考にするが重要視しない」

と述べた。

   都構想の賛否は「賛成が1とすると、反対が1.3から1.5ぐらいある」と明らかにした。

「前回の選挙は選択肢がなかった」との声

   タウンミーティングに参加した大阪市北区の60代の自営業男性を取材した。すると、「タウンミーティングは意見を聞いたというアリバイ作りと思った」と苦言を呈した。

「前回の選挙(2月の府知事、市長ダブル選挙)の結果だけで、都構想の市民、府民の賛成を得たという理解は違うんじゃないかなと思う。都構想以外の吉村さん、横山さんの政策とか実行力に対しては賛成できても、(主要政党が擁立を見送った)選挙で都構想の部分に賛成できない人は選択肢がなかった。仕方なく入れた、それで3回目の都構想賛成と思ったのはどうかなと思う」

   男性はこう述べ、2度の住民投票で否決され、一部分の選挙だけを民意とすることに「何だか専制的な政治になってきていて怖い」と語った。

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