米中首脳会談で台湾問題について話し合いは行われたのか。2026年5月15日放送の「大下容子ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)は首脳会談の内容を特集したが、米中両国の発表の内容はすれ違っており、両国の微妙な関係を浮き彫りにした形だ。
習近平氏は4期目に突入する雰囲気づくりがほしい
2時間15分に及んだ会談で、中国側は台湾問題を「中米関係において最も重要な問題」と強調したうえで「問題が適切に処理されなければ両国は衝突、さらには紛争に発展し危機に瀕するだろう」と警告した。一方のアメリカ側からは台湾問題についての発言はなかったという。
中国の政治経済に詳しい東京財団主席研究員の柯隆さんは「なぜ台湾問題が強調されているかというと、来年には共産党大会があって習近平氏は4期目に突入する。そのための雰囲気づくりをしないといけない。今、人民解放軍は台湾に攻撃できない。軍の内部の(規律)問題もある。だからトランプ大統領に少しでも譲歩してもらいたい」と話す。台湾問題を強調するのには、中国側にも理由があるというのだ。
米中、表面的な友好ムードを保っていけたら、それで良し?
大下容子さんは「共同声明が出ていないということは、(米中の)考え方に隔たりがあるということなのか」と、ずばり聞いた。
柯隆さんは「こういう首脳会談の場合は、事前に閣僚級によるすり合わせが行われる。おそらく閣僚級のすり合わせの段階で、すでに隔たりは(首脳会談をやっても)埋まらないだろうと分かった。そこで、共同声明は出さない、記者会見もしない、トランプ大統領も答えたくない、と言うことで、表面的な友好ムードを保っていけたら(それで良い)という感じなのだと思う」と話した。
デーブ・スペクターさんは「結局、建前のおべっか使い大会。今はむしろ、トランプ大統領の方が窮地に立たされている。トランプ大統領が台湾のことで無責任に変な約束や譲歩をしたら後で困るので、ヘグセス国防長官やルビオ国務長官がブレーキ役としていて良かった」と話した。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)