高市早苗首相は今年度の補正予算の編成を指示した。暫定予算を組んで本予算が成立してから1か月ちょっとで補正予算というのは異例中の異例である。高市首相にとって、本予算を昨年度内に成立させられなかったことに続く思惑外れだろう。
野党から言われる前に、機先を制した一種のメンツ
TBSスペシャルコメンテーターの星浩さんは、2026年5月18日放送の「news23」(TBS系)で高市経済政策の「八方ふさがり」を不安視した。
まず、このタイミングで補正予算を指示した狙いは何か。「政権幹部に聞くと、水曜日(5月20日)に党首討論というのがありまして、野党側から補正予算を組めと言われるので、そこで組むようだとちょっとカッコ悪いというので、自分から機先を制して打ち出したと。一種のメンツみたいなものですかね」と星さんは解説した。
財政悪化が懸念されて、長期金利は約29年半ぶりに2.8%まで上昇、円安・株安・債券安とトリプル安に見舞われた。市場は補正予算に必ずしもOKを出していないということだ。
節約を打ち出せなければ「行き詰ってくる」
「(補正予算の財源の)かなりの部分は国債になると思いますね。当面は(ガソリン代や電気・ガス代などの)補助金が出ると心地いいんですけど、長い目で見ると、国の借金が増えて、将来世代にツケを残す」と言い、さらに食品の消費税ゼロでも年間5兆円の財源が必要になり、これも国債で賄うとなると、「また長期金利が上がってきますので、非常に難しい状況なんです」
さらに、補助金をじゃぶじゃぶ出すことで、需給のバランスという市場原理が働かなくなってきている。星さんは高市首相の経済政策は、「もうそろそろ路線転換して、節約というのをどういうふうに打ち出してくるかというのがポイントになってくると思いますね。それ(方向転換)ができないと行き詰ってくる。八方ふさがりですね」と指摘した。
(シニアエディター 関口一喜)