住宅の新築やリフォームでは、工事開始後に想定外の追加費用が発生することもある。
国民生活センターによると、2024年度の「訪問販売によるリフォーム工事」に関する相談件数は9820件にのぼっており(2025年8月1日発表)、工事中の追加費用や予期せぬトラブルに戸惑うケースがみられる。
藤原美咲さん(仮名・30代)は、数年前、義実家の建て替え工事で思わぬ事態を経験した。
解体後に判明した「巨大な空洞」
当時、藤原さん夫婦は、義実家の敷地内に新築を建てる計画を進めていた。解体することになったのは、築120年ほどの古い木造住宅だった。
「家自体が少し傾いていて、いつ崩れてもおかしくない状態でした」
事前に業者からは、「古い家なので、多少追加費用が発生する可能性があります」と説明されていたという。
住宅ローンや今後の生活費も考え、ある程度余裕をもった予算を組んでいたことから、そこまで大きな問題になるとは思っていなかったそうだ。
ところが、解体工事が始まって数日後、業者から連絡が入った。
「家の下に、大きくて深い空洞があります」
最初は意味が分からなかった。
現場で説明を受けると、昔の住宅には現在のようなしっかりした基礎がないケースもあり、義実家は、地面を掘ると空間ができてしまう構造だったそうだ。
「このままでは新築を建てられず、大量の土を入れて埋め直す必要があると言われました」