高齢者のスマートフォン契約をめぐっては、料金プランやオプション内容を十分に理解できないまま契約してしまうケースがある。国民生活センターにも、高齢者のスマートフォン契約に関する相談が継続的に寄せられており、2025年3月には、「スマホの契約内容をよく理解できないまま有料サービスへ加入していた」といった事例について注意喚起を行っている。田川誠一さん(仮名・30代)は、80代の父親がスマートフォンへ切り替えた際、予想外の高額な請求に戸惑ったという。「必要なものだけ付いている」と思って契約したが...田川さんの父親は、長年使用していたガラケーの電池持ちが悪くなり、近所のショップを訪れた。父親は、電話とメールが使えれば十分という考えだった。「店員から、『今後はスマホの方が使いやすい』『家族との連絡にも便利』と説明を受けて、そのまま機種変更する流れになったそうです」契約当日は、田川さんの母親も付き添っていた。ただし、2人とも料金プランやオプション内容を細かく理解できたわけではなかったという。「タブレット画面を見ながら説明を受けたそうですが、専門用語が多くて、『必要なものだけ付いているんだろう』と思ってサインをしたみたいでした」月額料金についても、「だいたいこのくらいです」と説明された印象しか残っておらず、細かな内訳までは確認しなかったようだ。ところが、最初の請求額を見て父親は驚いた。「思っていたより、かなり高い気がする」そう連絡があり、田川さんが利用明細を確認すると、複数の有料オプションが付けられていた。ふだん動画を見ない父が「動画配信サービス」契約内容を確認すると、基本料金のほかに、端末保証をはじめ、複数のサービスが追加されていた。「父に聞いても、自分から希望した覚えはないと言っていました」なかには動画配信サービスもあり、父親はふだん動画を見ないため、「なぜ契約しているのか、本人も分からなかった」と話したそうだ。契約直後の請求額は、端末代金の分割を含めて月1万円近くだった。後日、田川さんは父親と一緒に店舗を訪れ、契約内容について確認。店舗側からは、「契約時に画面で説明し、同意をいただいている」と案内された。もっとも、初月無料オプションや、一定期間後の自動で有料へ切り替わるサービスも含まれていたという。「説明されたのかもしれませんが、父が理解できていたかというと、疑問しかありませんでした」不要なオプションを解約した結果、翌月以降の料金は6000円台まで下がり、月3000円前後安くなった。ただし、すでに発生した一部料金は戻らなかった。「父自身も、『説明された気がするけど、全部は分からなかった』と言っていました」高齢者のスマートフォン利用が広がる一方、契約内容の複雑さに戸惑うケースも少なくない。契約時には、オプションの有無や料金の内訳を家族と一緒に確認し、不要なサービスが含まれていないか慎重に見直すことが大切だ。
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