高市首相、中傷動画疑惑でも繰り返される「ブーメラン」 野党時代に「間違った内容の答弁は最悪」主張

   高市早苗首相の事務所が自民党総裁選や衆議選で誹謗中傷動画の拡散に加担したとされる疑惑を巡り、首相の言動が二転三転している。国会答弁を訂正する事態に追い込まれたが、それさえも過去の発言と矛盾することが掘り返されてしまった。

   週刊文春・文春オンラインは、高市首相の陣営が他候補を中傷する動画の作成・拡散を依頼したとする疑惑を繰り返し報じてきた。高市首相は当初、秘書と動画作成者は「面識がない」と断言。文春側が2026年6月3日、秘書と動画作成者によるオンライン会議の音声を公開すると、高市首相は「(文春の)有料オンライン会員になろうとは思わない」と確認を拒否する姿勢を見せた。さらに6月5日には「秘書本人かどうか、あのような音声を元に判断することは難しい」とも述べた。

  • 高市早苗首相(2026年1月撮影)
    高市早苗首相(2026年1月撮影)
  • 2021年9月のポストでは「他候補への誹謗中傷や恫喝や脅迫によって確保される高市支持など私は要りません」。今回の事案との整合性が問われている
    2021年9月のポストでは「他候補への誹謗中傷や恫喝や脅迫によって確保される高市支持など私は要りません」。今回の事案との整合性が問われている
  • 高市早苗首相(2026年1月撮影)
  • 2021年9月のポストでは「他候補への誹謗中傷や恫喝や脅迫によって確保される高市支持など私は要りません」。今回の事案との整合性が問われている

数日で「事実と違う」主張を翻す

   さらに同日、動画作成者と秘書のオンライン会議について報じた週刊現代の記事内容にも「事実と違うと(秘書が)申しておりました」と答弁し、面識がなかったことを改めて強調した。この動画作成者は、金融庁の調査対象となっている暗号資産「サナエトークン」の開発に携わっており、高市首相の事務所が暗号資産の問題にも関与していた場合、事態はさらに深刻化する可能性がある。

   ところが、強気の姿勢は数日で一転する。この「事実と違う」という部分について高市首相は6月10日、改めて秘書に確認した上で「その点は訂正します」と述べ、説明を撤回する形となった。秘書と動作作成者に「面識がなかった」とする説明の信ぴょう性が、ますます揺らいでいる。

   立憲民主党の斎藤嘉隆国対委員長は6月11日、高市首相の態度について「虚偽の答弁だと言われても仕方ない」と批判。6月14日に放送された「サンデーモーニング」(TBS系)でも、法学者の谷口真由美氏が「国会でこんなこといつまでやってるんだ、みたいな批判があるんですが、国会こそ憲法で定められている国政調査権の場」と指摘。「問われなきゃいけないのは、SNS時代の選挙のあり方。選ばれた人たちの正当性が問われている」と述べ、国会で徹底的に真相究明することを求めた。

姉妹サイト