絶滅危惧種になっているシロチドリの卵2つに近づくと......。新潟県内で活動する保護団体が、何者かが巣を破壊する様子が映ったトレイルカメラ映像をX上に投稿し、こういった行為を止めるよう訴えている。シロチドリは、頭部など一部が白っぽい外見をしており、スズメよりやや大きいチドリ科の鳥類だ。卵があった場所を温めたり、柵の中を走り回ったり...砂浜などに生息しており、新潟県サイトの情報などによると、春から初夏にかけて、砂地に貝殻などを敷いて巣を作り、卵を産む。卵は、ウズラの卵のような模様が特徴だ。砂浜の環境悪化で年々その数が減っており、2012年に環境省のレッドデータブックに絶滅危惧Ⅱ類として掲載された。巣の破壊については、保護団体「にいがた浜辺のチドリんず」が、26年6月15日にX上で報告した。団体では、新潟県内で25年6月から、カラスなどからの被害を防ぐ保護柵をシロチドリの巣に設置したり、足元の巣に注意するようポスターなどで呼びかけたりする活動をしている。その投稿によると、シロチドリの親は、14日午前11時30分ごろ、保護柵の中にあった巣を温めていた。その後、飛び立って卵2つが残されると、短パンのようなものを着て黒いスニーカーを履いた人物が柵に近づき、上から砂をかけて卵を砂の下に埋めてしまった。メスの親が巣に戻るが、卵が見当たらない。卵があった場所を温めたり、落ち着かずに柵の中を走り回ったりする。1時間後には、オスの親も巣に戻り、2時間ほどペアで卵を探す。しかし、卵が見つからないまま、13時50分には巣を離れ、親が2度と戻ることはなかったという。この状況は、繁殖ぶりを観察するために設置したばかりのトレイルカメラでの撮影で分かったといい、「シロチドリの巣が人により故意に砂で埋められました」と明かした。結果として、親鳥は巣を放棄してしまったとし、「巣に直接関与することは鳥獣保護管理法違反にあたります。ご協力ください。非常に残念で仕方ないです」とつづっている。「卵やヒナの状態で巣を壊したりすれば、鳥獣保護法違反」傷ついた野鳥の救護などをしている新潟県の施設「愛鳥センター紫雲寺さえずりの里」の担当者は6月16日、J-CASTニュースの取材に対し、保護団体の投稿は把握しているとしたうえで、こう述べた。「卵を埋めると、浅ければ親鳥が掘って分かるので、かなり砂をかけたのではないかと思います。卵やヒナの状態で巣を壊したりすれば、鳥獣保護法違反になります。カメラを設置して破壊が分かったため、こういったことが他にあるのかは分かりません」新潟県内でも、シロチドリは、年々減っているという。その理由としては、「海で繁殖している鳥ですので、海岸工事で埋められてしまったり、レジャー客が気づかずに巣を踏んでしまったりすることも、けっこうあると思います」と話す。こうした砂浜の環境悪化のほか、数が少なくなって外敵に襲われやすくなり、繁殖に失敗するケースが増えているのではないかともしている。シロチドリの巣の破壊行為について、にいがた浜辺のチドリんずの渡邉キララ隊長は16日、中越地方にある海水浴場で起きたと取材に明かした。保護柵には、鳥の巣を調査しており、すぐに離れてもらうよう呼びかける掲示をしていた。子どもにも分かるよう、ひらがなも併記したというが、それでも今回の被害が出てしまった。トレイルカメラの角度から、巣を壊した人物を特定することは難しく、「そのため警察への通報も行えておりません」という。ただ、犯人探しではなく、シロチドリや浜辺の生きものを知ってもらうきっかけにしたいと考えていると明かした。「今回の投稿はあくまでも、たとえ軽い気持ちであったとしても鳥の巣に何か手を加えることは犯罪ですよという注意喚起で投稿した次第です。犯人を探してとは今のところ考えていません」(J-CASTニュース編集部 野口博之)
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