スマホ料金を見直すと、基本料金や通話料だけでなく、購入時に加入した端末補償が残っていることがある。月額では数百円から1000円程度でも、何年も続けばまとまった負担になる。
今回は、高齢の父が古いスマホの端末補償を払い続けていた事例をもとに、確認したいポイントをFPが解説していく。
節約しているはずの父親、携帯会社の明細を確認すると
60代の女性から、「一人暮らしをしている父親の支出を確認したい」という相談を受けたケースから考えてみよう。父親は70代後半で、生活費の中心は年金。外食はほとんどせず、買い物も必要なものだけに絞っていたという。
ところが、食費や電気代が上昇した影響で、以前は月1万円ほど残っていた家計の余裕が、最近は数千円程度まで減っていた。娘が父親の通帳やカード明細を確認すると、そのなかにスマホ料金として毎月6400円前後の支払いがあることに気がついた。父親のスマホの使い方は、電話、メール、家族との写真のやり取り、ニュースを見る程度のため、娘は料金が少し高いと感じた。
そこで、携帯会社の明細を確認したところ、通信料や通話料のほかに、端末補償として毎月800円程度の料金が引き落とされていることがわかった。父親は7年ほど前にスマホを購入した際、店頭で「壊れたときに安心です」と説明され、そのまま端末補償に加入したそうだ。
月800円くらいの支払いでも、7年間も続けば累計7万円前後になる。父親は、「そんなに払っていたのか。もう古いスマホなのに」と驚いた。
さらに補償内容を確認すると、修理や交換時には別途自己負担が必要になる場合があり、必ず無料で直せる内容ではなかった。父親のスマホは購入から7年ほどが経ち、電池の持ちも悪くなっていた。同じような使い方であれば、比較的手ごろな機種への買い替えで対応できる可能性がある。
つまり、父親は「壊れたときのため」と補償料を払い続けていたが、古い端末を維持するために、結果として数万円もの補償料を支払っていたというわけだ。しかも、故障時には追加費用がかかる場合もあった。
家計を圧迫していたのは、高額な買い物ではなかった。本人が必要だと思い込んだまま、長年見直していなかった小さな固定費だったのである(※プライバシー保護の観点から内容を一部脚色している)。