「はたらく細胞」医療監修でシリウス編集部の過去投稿に疑義 「監修を経て」に波紋→講談社反論「投稿内容は事実」

   漫画「はたらく細胞」の作者・清水茜さんによる連載当時の医療監修体制などに関するトラブルの告発と、これを受けた講談社シリウス編集部の謝罪をめぐり、SNSでは同作の医療監修に言及した5年前のシリウス編集部のX投稿が注目を集めている。

   投稿では、「はたらく細胞」シリーズの「全てのコンテンツで医師や専門家の監修を経て」いるとしているが、これが「嘘ではないか」などとする声が上がっている。講談社は、投稿内容は事実であり、「シリーズ全般において作中に医療監修のクレジットも記載されています」と回答した。

  • 講談社
    講談社
  • シリウス編集部のX(@shonen_sirius)より
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  • 講談社シリウス編集部の声明
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「医療監修体制の整備」について「適切に履行することができませんでした」

   清水さんは7月1日から2日にかけて、連載当時のトラブルについて投稿。投稿によると、清水さんは担当編集から「医療監修が入る」と説明を受け、それを前提に制作したにもかかわらず、監修者からの訂正がないまま単行本発売直前に至ったという。その後5度にわたり監修体制の改善を要望するが、改善されることはなかったなどと訴えた。

   このほか、担当編集による責めるような発言や対応、スピンオフ作品でのクレジット表記の無断変更なども訴えた。なお、現在は講談社と協議中であり、現在の担当編集とは良好な関係を築いているとも伝えた。

   この一連の投稿を受け、講談社シリウス編集部は3日に声明を発表。

「連載期間中、清水先生より環境改善に関するご要望を複数回いただいていたにもかかわらず、『医療監修体制の整備』や『然るべき作画環境(アシスタント手配等)の構築』を適切に履行することができませんでした。 また、連載後の一部スピンオフ作品および映像化派生出版物のクレジット表記について、先生の事前の確認が適切に行われていないものがございました」

と認め、「編集部における管理体制の不備、および不適切な対応により、清水先生に多大なるご負担とご心痛をおかけいたしましたことを、改めて深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

「全てのコンテンツで医師や専門家の監修を経て制作」...投稿が波紋

   この一連の投稿や声明を受け、SNSでは、2021年6月9日のシリウス編集部公式Xの投稿が注目を集めている。シリウス編集部のXは、「はたらく細胞」シリーズについて、

「『はたらく細胞』シリーズはフィクションです。物語の特性上、学術的事実と異なる描写がありますが、全てのコンテンツで医師や専門家の監修を経て制作されています」

と説明。そのうえで、「専門家の監修に基づかない医療的知識・情報は大変危険な場合があります」「ファンアートや二次創作は医療監修を経ていないものもありますので、ご注意ください」と注意喚起した。

   Xでは、「全てのコンテンツで医師や専門家の監修を経て制作されています」という部分について、清水さんの投稿や編集部声明の内容との整合性を疑問視する声が上がり、波紋が広がった。中には、「医療監修がなかった」と疑い、「投稿内容は嘘ではないか」とする声もみられた。

   こうした声について、講談社の見解は――。

「シリーズ全般において作中に医療監修のクレジットも記載」

   講談社広報室は26年7月7日、J-CASTニュースの取材に、「(21年6月9日のシリウス編集部の)投稿内容は事実であり、スピンオフを含めたシリーズ全般において作中に医療監修のクレジットも記載されています」と回答。医療監修が「なかった」とするSNS上の声を否定した。

   シリウス編集部の公式Xでは、15年1月に「はたらく細胞」の新連載を伝える投稿に医療監修者名を記載している。また、この投稿で公開された扉絵にも、監修者名が記載されている。

   講談社広報室はそのうえで、「なお、先日のお詫びの内容に関しては事前に清水先生にご確認いただき、ご了承いただいているものですが、連載当時、清水先生に監修体制の具体的な運用や、監修者からの指摘内容について説明が十全になされていなかった点をお詫びするものです」と説明した。

   21年6月の投稿の趣旨について、「当該投稿は、コロナ禍において、本作のキャラクターを使用して医学的な根拠が確定していない主張を行う二次創作・ファンアートが流布した状況で注意喚起を行ったものです」とした。

   また、清水さんの投稿をきっかけに、複数の漫画家が編集者とのトラブルについて訴える投稿をしているが、このことについては、「寄稿家の皆様におかれましては、直接弊社ならびに当該編集部へお問い合わせをいただければ、真摯に対応させていただきます」と伝えた。

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