武器販売のアピールの場・NATO首脳会議への欠席
そうしたなかでも、高市首相はジュエリー賞の表彰式には出席し、NATO首脳会議は欠席するという不可解な行動をとっている。
そもそも今回のNATO首脳会議は、高市政権にとって重要な機会だったはずだ。
自民・維新両党は昨年10月の連立合意で防衛装備移転の「5類型」撤廃の方針を打ち出し、高市政権は今年4月、防衛装備移転三原則とその運用指針を改正した。殺傷能力のある武器の輸出を原則可能とする、戦後安全保障政策の大転換である。
このとき高市首相は「防衛装備面でもお互いを支え合うパートナーが重要」と、同盟国・同志国との連携をその意義に掲げていた。ならば、欧州の首脳が一堂に会するNATO首脳会議こそ、日本の防衛装備を売り込む絶好の機会だったのではないか。
現に、首脳会議に先立つ6月上旬には、ブリュッセルの日本大使公邸で日本企業14社がNATO関係者に向けて防衛技術を出展した。
首脳会議の開幕日には、アンカラで各国首脳が参加するNATO防衛産業フォーラムも開かれ、日本からは小泉防衛相が出席している。
企業と閣僚は売り込みの場に立ち、トップである首相は立たない。これでは何のための5類型撤廃だったのか、わからなくなる。