SNSから消えた「ツイ廃」玉木氏、行き先はウクライナ 空襲警報8回、防衛予算「半分ぐらいドローンに」【インタビュー後編】

航続距離3000キロ?北朝鮮、中国もジェット推進型攻撃ドローン生産か

―― 逆にロシア側も、ドローンに関する知見を蓄積していそうですね。

玉木: ロシアと、兵士を派遣する北朝鮮も最新の戦い方の知見とデータを蓄積しています。ウクライナやポーランドでいろいろ教えてもらいましたが、逆に聞かれたのは、ほとんどが北朝鮮についてでした。日本は北朝鮮をどう認識し、どう対抗するのか。彼らからすれば、ロシアと北朝鮮が組んで戦っていると映っているからです。
現地で接した情報では、北朝鮮や中国もジェット推進型の攻撃ドローンの生産体制を整えています。時速500~600キロ、航続距離3000キロに及ぶといいます。

―― もし日本が標的になったら、あっという間ですね。

玉木: あっと言う間です。かつ、我々は(飛んでくるのは)弾道ミサイル、巡航ミサイルという前提で迎撃体制を整えていましたが、そのジェット推進型の攻撃ドローンが来たら、それはドローンで迎撃するしかありません。例えば1機500万円のドローンで500億円の施設を攻撃する。これを1発何億円もする(艦船発射型迎撃ミサイルの)SM-3とかで迎撃していては割が合いません。安い兵器には安い兵器で対応する必要があり、ジェットドローンを迎撃するドローンが必要です。
ウクライナ側は迎撃率の低下を非常に心配していました。かつては9割以上でしたが、ロシアがジェットドローンを使うようになり、6割を切っているといいます。10月8日の代表質問では、防衛当局間でドローン技術協力の協定を結べないか提案しました。
(日本のドローン開発大手)テラドローンさんが迎撃ドローンをウクライナに納入すると報じられ(テラドローンが10月14日に発表。連結孫会社の現地企業が納入)、ロシアが反発しています。日本はウクライナの知見とデータをしっかり生かして、日本にとって真に必要な防衛体制を整備すべきです。日本もドローン何百機入れました、という規模ではなく、北朝鮮や中国が攻撃型ドローンで戦闘態勢を整えるのであれば、日本も圧倒的にやるべきです。日本も予算をこれから増やしていくとのことですが、変な話、半分ぐらいは、ドローンに全振りしたらいいと思いますね。何兆円もかけるイージス・システム搭載艦が「令和の大和、武蔵」になるのではないかと心配しています。ああいうお金をAIやAIによる戦い、迎撃型ドローンといった分野に全振りした方がいい。
かつ、クイックな運用の見直しができる体制にする必要があります。整備計画を立てて3~5年かけて(導入)というのとは(現地では)周期が違って、3~4週間でアップデートしています。 防衛省は「新しい戦い方」と言っていますが、導入ペースも規模も、日本は遅すぎます。変化のスピードに対応できていません。

―― こういった話は現地で聞くからこそ解像度が上がりますね。国連総会のタイミング(現地時間9月22日)で高市早苗首相とゼレンスキー大統領の首脳会談が実現しました。今回のキーウ訪問が後押しした、という見方もあります。

玉木: キーウで大統領府の担当者と話した際、「本当はゼレンスキー大統領と高市首相が会ってほしかったが、今回は会えなかった」と、もう過去形で話していました。このまま会わなければ、国際社会に明らかに誤ったメッセージを出すと思い、会談すべきだとの声明を出して外務省にも伝えました。結果として短時間でも会談が実現したことには、多少なりとも貢献できたのかなと思います。

玉木雄一郎さん プロフィール
たまき・ゆういちろう 国民民主党代表。1969年香川県生まれ。東大法学部卒。93年旧大蔵省入省。2009年の衆院選で香川2区から初当選し、現在7期目。旧民進党幹事長代理、旧国民民主党共同代表を経て18年9月から同代表。20年9月に分党を経て新国民民主党設立、代表に就任。

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