ネットに「会社の不満」書き込み バレたらどうなる?

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   ネット上に職務の不満を書いた警察官が「信用を失墜させた」として処分された。もし同じことを普通のサラリーマンがやったら、どういう処分を受ける可能性があるのか。専門家に聞いた。

「クリエイティブな仕事でない」も懲戒?

「周りが言うほど・・・」は「事実」か「誹謗中傷」か
「周りが言うほど・・・」は「事実」か「誹謗中傷」か

   2009年9月2日、SNSの「ミクシィ」に上司や仕事への不満を書き込んだ20代の女性巡査長が、所属長訓戒処分を受けて依願退職したと報道された。巡査長は昨年から今年にかけて、ミクシィの日記に「(交通死亡事故の処理が)大事故でもないのに、(なぜ)4時間も立ち番しないといけないのか分からない」などと書き込んでいた。

   また、警察官の仕事や待遇について「周りが言うほど正義感にあふれた仕事ではない」「ストレスに見合うだけの給料はない」と書いたり、上司についても「理不尽すぎる」「どうしようもないやつに思えてきた」「ばかばっかり」などと批判していたという。

   処分の理由は「警察官の信用を失墜させた」ということだが、ネット上には普通のサラリーマンと思われる人が、会社への不満や上司への悪口を書き込んでいるのはよく見られることだ。これらは、巡査長のような「処分の対象」となるおそれはないのか。

   社会保険労務士の野崎大輔氏は「書き込みが本人によるものと特定されれば、懲戒処分の対象となりうる」と指摘する。では、例えば「周りが言うほどクリエイティブな仕事ではない」とか「ストレスに見合うだけの給料はない」と書いた場合は、どういう処分になるのか。

「東京労働局の『就業規則の作成例』を前提とすると、このような書き込みは『正当な理由なく、会社の名誉又は信用を損なう行為をしないこと』という服務規律に反する行為に当たります。始末書を書かせた上で、程度によっては減給や出勤停止となる場合もあるでしょう。ただ、名誉や信用という抽象的な価値に関することなので、判断には微妙な部分も残ります」

「荒らしは放置」も選択肢のひとつに

   確かに、警察官の「正義感」に対して疑念を与える書き込みは支障があるが、民間企業の社員が仕事の不満を書くことまで完全に禁ずるのは難しいかもしれない。

「ただ、書き込みが『会社に対する正当な理由のない誹謗中傷』であり、かつ『会社の名誉信用を損ない、業務に重大な悪影響を及ぼす行為』と判断されれば、始末書では済まされず、解雇の対象となることもあります」

   株価や取引などに影響が出れば、会社も黙っていない。では、「同僚はバカばっかり」「上司の指示は理不尽すぎる。どうしようもないやつに思えてきた」という書き込みはどうなのだろうか。

「これも内容によっては、会社に対する誹謗中傷になります。また、批判された同僚や上司が特定できる場合には、本人から名誉毀損で訴えられるおそれもあります。ただ、実務的には、ネットは匿名性が高いこともあり、実害がない限り『荒らしは放置』という対応が現実的でしょうね」

   例えば、2ちゃんねるに「社長批判」が書き込まれた場合、会社が慌てて対応することで、逆に「炎上」を招くおそれもあるという。ただし、会社に重大な悪影響を及ぼすおそれのある場合には、会社のホームページで「事実ではない」と公式にアナウンスするなどの手当ては必要だということだ。

「書き込む人は不満がたまっているので、自分の行為を正当化しているのでしょう。あるいは、軽い気持ちでやるのかもしれません。しかし、現実には解雇されることもあります。仮に正義感からやるのだとしても、正式な内部通報のルートを使うべきで、安易にネットに書き込むのは得策ではありません」
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