2019年 12月 14日 (土)

上司が勧める自宅学習 「え、残業代つかないんですか!?」

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臨床心理士・尾崎健一の視点
上司の発言の意味は「労働時間と認めるか否か」で決まる

   上司の発言は「強制的な指示命令」なのか、それとも単なる「提案」なのか。Aさんには判断が悩ましいところです。「提案だろうと命令だろうと関係ない。本人にとって研修はよいことなのだから、やるしかないんだろ?」という人もいるかもしれませんが、そういう公私混同な考え方はブラック上司と嫌われますよ。

   ポイントは、発言が命令であれば労働時間に含まれるということです。逆に言えば「労働時間になるわけない」と言った時点で強制ではなくなり、Aさんは貴重なプライベートの時間をムリに割く必要がなくなります。しかし話の流れからして、上司はAさんのプレゼン能力向上を「不可欠なもの」と考えているように思えます。Aさんが悩んでいるのは、このねじれのためでしょう。これを解決するには、上司はAさんに課題を提示しつつ受講を指示し、労働時間として認めればよいと思います。

   なお、人事の方は「他の社員は就業時間中にやっているのに不公平」と悩んでいますが、Aさんと仕事内容や業務量が違う人と比べているなら意味がありません。

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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