2019年 9月 19日 (木)

「資格取得のプレッシャーでうつに」 推進していた会社の責任といわれても…

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臨床心理士 尾崎健一の視点
判断するのは労基署。手続きの手伝いまではしても良いのでは

   「業務に役立つとして取得が勧められる資格」と「昇進の要件になっている資格」とでは、本人が受けるプレッシャーに違いがあります。「昇進にかかわる」など会社の強制力の程度によって、会社の指示であったかなかったかは判断されるべきでしょう。今後は、会社の強制力が強いものについては、資格のための勉強が就業時間外や社外であっても労働時間に換算するかどうかを議論し、社員と合意するプロセスを持つと良いのかもしれません。

   今回のケースは、うつ病の発症が取得へのプレッシャーに関係があるかどうか、および勉強のための時間が労働とみなされるかどうかが判断されることになると思います。その判断は、労基署がすることになりますので、申請の手続きの手伝いまではしても良いのではないでしょうか。

   いずれにしても、労働時間を管理することは、残業手当などの報酬という観点だけでなく、健康配慮の観点からも重要となります。更には労使の信頼関係構築と生産性低下防止のためにも、今回の件を、改めて現在の「時間管理が適正かどうか」を見直すきっかけにしましょう。

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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