2019年 12月 8日 (日)

意外と多い「ブラック企業不感症」社員

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昔からの風習に慣らされて、気がついていない

   私は、すぐに就業規則の見直しと全社員への配布、併せて有給休暇の日数個別通知と取得申請のルール化を進言し、実施に向けて社員への方針説明と意見聴取をしました。ところが、平均年齢40代後半の同社社員たちの反応は意外なものでした。

「有給休暇なんてどうでもいいんじゃないの。大人の組織なんだから」
「今までもどうしても必要な時は休ませてもらっているし、今以上に休みなんてもらったって別にすることもない」

   そんな意見が大半を占めていたのです。

   これを聞いた社長の反応は「ほら見なさい」といった感じでしたが、制度化をすすめた結果その後中途入社した比較的若い社員たちは有給休暇を取っているようで、定着率向上には役に立ったと思っています。その一方で昔からの社員の皆さんは、「病欠の時も、事後にいちいち有給申請書を書かなくちゃいけなくなったことが面倒くさい」と言っているとかで、何も変わっていないようではあります。

   このように中小企業では、歴史ある企業であればあるほど、昔からの風習に慣らされて社長も社員も"実質ブラック"になっていることに気がついていないケースがよくあるのです。中途採用や出向者が外部から入ってくることで、それを指摘されつつもなかなか一筋縄ではいかない。どこの組織でも先住民の意見は強いですから。それが、ネット等で「入ってみたら今の会社ブラックだった」と書かれる原因になっていたりもしますから、経営者は要注意です。

   先のIさん、「慣れてきたら、社長に直訴する」と言っていましたが、果たして周囲はどれだけ共感してくれるのか状況は厳しいかもしれません。孤軍奮闘といった環境下ではありますが、同社の組織近代化に向けた重要な一歩ですから陰ながら応援していきたいと思います。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。 連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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