2020年 10月 29日 (木)

ブラック企業しか行き所のない、自分の努力不足を恨むべし

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「ブラックなら入らなければいい」

   上記のリストのとおり、ブラック企業問題は当事者であるブラック企業のみならず、「労働環境が悪いまま、取り締まられずに放置されている」といった要因や、「ユーザーがお金に見合わない高いサービスレベルを要求することでブラック化してしまっている」といった要因も存在する。ぜひブラック企業を語るならば、そんな周辺要素にも注目しておきたいものである。

   さて今回は「(3)受験者や従業員の問題」に着目したい。その中では「ブラックなら辞めればいい」という話題は以前コラムにしたので、今回は「ブラックなら入らなければいい」という切り口からお話していこう。

   ここ数年、大学新卒生のうち民間企業への就職希望者は大体42万人程度で推移している。

   これに対して、「就職人気企業ランキング」、「ホワイト企業ランキング」、「優良企業ランキング」などに名前を連ねる上位200社の平均的な採用総人数は約2万人程度と推定される。さらにこの枠に対し、東大・京大(0.6万人)、その他旧帝大(1.5万人)、早慶(1.8万人)、一橋・東工大・東京外語(0.5万人)の学生が殺到してくる。

   すなわち、「2万人分のイスを4.4万人で争うイス取りゲーム」のようなものだ。すでに学歴という時点で、それ以外の38万人はスタート時点で差がついているといえる。この構造は、「従業員規模別の求人倍率」で見ても一目瞭然だ。「社員数5000人以上の大企業」の大卒求人倍率は0.55倍、すなわち100人の就活生に対して55人分の求人しかないが、「社員数300人未満の中小企業」だと4.52倍。100人に対し、452件もの求人が応募を待っている計算になる。

新田 龍(にった・りょう)
ブラック企業アナリスト。早稲田大学卒業後、ブラック企業ランキングワースト企業で事業企画、営業管理、人事採用を歴任。現在はコンサルティング会社を経営。大企業のブラックな実態を告発し、メディアで労働・就職問題を語る。その他、高校や大学でキャリア教育の教鞭を執り、企業や官公庁における講演、研修、人材育成を通して、地道に働くひとが報われる社会を創っているところ。「人生を無駄にしない会社の選び方」(日本実業出版社)など著書多数。ブログ「ドラゴンの抽斗」。ツイッター@nittaryo
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