2019年 12月 12日 (木)

就活殺人事件のナゾを解け 「相棒」刑事が追い詰める「自己PR」のワナ

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「自己PR」が相棒シーズン12に登場

   「盛る」の例で最後に出した「ボランティア」は、ある人気ドラマのネタにもなりました。そのドラマとは「相棒」シーズン12第5話「エントリーシート」です。

   就活中の学生の変死体が発見され、特命係の2人が捜査を始めます。

   当初は友人や元恋人が疑われます。野暮を承知でネタバレを書きますが、犯人は被害者の第一志望企業の面接担当者でした。

   この社員の所属企業、かつ、被害者の第一志望企業だった総合商社は社長がボランティア活動に熱心でした。そのことを知った面接担当者は学生時代、旅行先でボランティア活動を見学。その参加者から井戸掘りの大変さを聞き出します。

   そして、帰国後の就活では、井戸掘りのボランティア活動をあたかも自身の経験であるかのように話し、第一志望企業である総合商社に内定、入社します。

   さらに、入社後はそのボランティアの話がきっかけで社長の娘と交際、結婚寸前まで行っていました。

   ところが、そこに被害者の学生が選考に参加、犯人は面接担当者として顔を合わせます。幸い、自己PRは井戸掘りボランティアではなく、他の活動についてでした。評価は抜群で内定が出そうになります。

   犯人からすれば、被害者が入社すれば自分のウソがいつかはばれてしまいます。そうなれば、社長の娘との結婚も破談、何よりも会社にいられなくなります。そこで、犯人は被害者に入社を諦めるよう迫りますが被害者にそれを断られ、発作的に突き飛ばして殺害に至ってしまいます。

   社長の趣味を話せば面接で有利になるのか、などいくつかツッコミどころはあります。とは言え、全体を通して見ると、現在の就活事情をうまくまとめた、「相棒」らしい良作品になっています。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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