2024年 4月 20日 (土)

あなたの給料を本当に上げる 「6つの基本」の押さえ方

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お金を生んでくれるモノにお金を使う

□自分とモノにお金を使う(自分自身を資本としてとらえる)

   多くの人は、給与をもらって生活することが当たり前だと考えている。でも本当はそうじゃない。稼いだ分から生活費と次への投資を考えて生きることが当たり前なのだ。例えば米農家が、収穫したコメを全部お金に替えてしまうことはない。その前にまず、翌年の種もみを必ず残す。しかも、作付面積を増やしたいのなら、その分だけ多く残す。その余りで生活をするのだ。

   サラリーマンである私たちも、次への投資にまずお金を使わなくてはいけない。サラリーマン生活を続けるのなら、それは自分の知識や経験を増やすためにお金を使うことだ。サラリーマンを脱することを目指すのなら、例えば競売のワンルームマンションを300万円で買うために貯金をするとか、株を買うとかが考えられる。要は、お金を生んでくれるモノにお金を使うようにすることだ。

□退職金と60歳以降の収入を計算する(退職準備)

   退職金と再雇用の仕組みはややこしい。でも、人事部に知り合いがいれば、詳しく聞いてみるべきだ。

   まず退職金では、会社規模にもよるが意外なほどに幅がある。もし住宅ローンを一括して返済できると思っているのなら、それはずいぶん甘いかもしれない。大卒平均は2000万円くらいと言われているが、500万円~1000万円の企業だってざらにある。次に再雇用後の平均収入では、多くの会社で15万円から20万円前後となっている。

   一方で、60歳をすぎても毎月かかる生活費はそんなに変わらない。仮に生活費に35万円かかっていて、再雇用の収入が15万円だとすれば、20万円の赤字が毎月発生する。この赤字を退職金で補てんしていくのか、他の収入源を探すのかを考えなくてはいけない。今の会社に勤め続けていても、60歳以降は毎月赤字の生活が待っていると覚悟しなければいけない。覚悟すれば、あなたはきっと動きだせるようになるだろう。

□残業以外の収入源を持つ(複数の収入源を確保する)

   「カードを使いすぎたから、今月は残業を頑張ろう」といった考え方が通用する会社は確かにある。つまり残業した分だけちゃんと残業代をくれる会社だ。でも、もしあなたの勤務する会社がそういう会社で、あなたが残業代を小遣い的な副収入として考えているとすれば、そろそろやばい。残業代ゼロ法案は対象を拡大させる可能性だってあるし、そもそも会社側は残業させない働き方を模索しているからだ。「残業させるくらいならもう1人雇えばいい」と判断をする可能性も増えている。

   だから残業代ではない収入源を探さなくてはいけない。先ほど示した、自分とモノにお金を使う方法を読み返してほしい。

   以上、6つのことを実践できれば、会社の変化に合わせて自分自身の収入を確保し、増やせるようになる。どれか1つだけでも実践できれば、大きな成長のきっかけになるだろう。

(月刊『人事マネジメント』編集部/2014年3月号~2015年2月号連載「人件費の近未来~揺れる時代の再分配のあり方を探る~」セレクションアンドバリエーション株式会社の代表取締役・人事コンサルタント・平康慶浩著)

上場・中堅企業の人事・総務部門に多くのコア読者を持つ月刊ビジネス誌。専門性の高い著者・ベテラン記者らによる鋭利なコンテンツラインナップが評判。1991年創刊以来、これまでの取材先企業は1,000社を超える。本連載では月刊『人事マネジメント』掲載記事をJ-CAST会社ウォッチ企画として抄録し公開している。
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