2024年 4月 20日 (土)

人気企業は合同説明会に期待しない それでも参加している理由

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合説の最悪パターンは人気企業狙い?

   地方大生に限らず、人気企業の話を聞きたい、と考える学生は多数います。合説を実施する就職情報会社もそのことは分かっていて、人気企業の参加を目玉として扱っています。

   そうした人気企業狙いの学生の方には申し訳ない話を。合説の間違った使い方、と言えば、人気企業のブースに行くことです。

   と言いますのも、派手に展開していますが、参加している大企業の多くは、合同説明会からの採用をあきらめています。

   考えてもみてください。札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡の7か所で就職情報会社6社のイベントが展開されています。30分の説明会を1日5回繰り返して、人気企業ならそうですねえ、おそらく定員50人でも100人でも埋まるはず。

   100人として1日5回で500人、7か所で6社それぞれやって全部参加したとしたら? 「(1日5回×100人)×7か所×6社」で......、これだけで2.1万人ですね。

   これに自社内での説明会に大学内での説明会などを考えれば、延べ人数でどう少なく見ても3万人、あるいは4万人行くかもしれません。3万から4万人が参加して、それで新卒採用者数は金融大手で1000人超。大体の企業は300人でも多い方、100人でも大企業に入ります。

   まあ、300人としても、説明会の参加者数3万人として内定がもらえる確率はわずか1%。100人採用の企業だと0.33%。絶望的な確率、と思いません?

   大企業からすれば、合同説明会で無理に宣伝して説明会参加者数を集めても、手間がかかるだけです。

   欲しい人材が多く集まっている大学に行って、学内説明会の開催数を増やした方が都合はいいのです。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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