2020年 10月 29日 (木)

「オワハラ増えた」は幻影? 学生の「過剰反応」も

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学生の思い込みから来る「オワハラ」幻影?

   では、「オワハラ」の実態はどうでしょうか。私は、「学生の思い込み」「経験・パワー不足の採用担当者の焦り」、このどちらか、と考えます。

   まず、前者から。文部科学省が6月25日に発表した2015年度の「就職・採用活動時期の変更に関する調査(5月1日現在)」では、オワハラについて受けたことがあると回答した学生は1.9%。大学、短期大学調査では、45.1%が「学生からの相談を受けた」と回答しています。学生の回答数1.9%から「オワハラなんてウソ」とまでは言いません。選考中の学生も多いことから、回答数が伸びないのは自然です。それに、大学への相談が多いですし、「オワハラ」の存在自体は確かです。

   ここで注目したいのが、「オワハラ」についての自由回答。

・内々定と引き換えに他社への就職活動をやめるように強要された

など、オワハラそのものの回答もあります。

   が、中にはこんな回答も。

・内定承諾書とともに入社誓約書の回答を2週間で提出するように求められた。

・4月に内定をした会社に対し8月まで活動を続けたいと伝えたところ、とてもいやな顔をされ、5月中には入社するかどうか決めろと言われた。

・月に1回内定者イベントがある。

   内定承諾書が法的な根拠がないことはここでは省略します。が、形式的にでも提出を求める企業はあります。いつでもいい、というわけにはいきませんし、期限を区切るのはオワハラでも何でもありません。就職氷河期だと、内定承諾の是非について待っても3日程度という話はよくありました。2週間ないし1か月待つのは自然な話、と私は考えます。

   この期限や採用担当者の対応についても、学生の感じ方は多種多様でしょう。その中でも、権利意識が強く、かつ、敏感な学生がオワハラと感じた、と私は見ています。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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