2024年 5月 5日 (日)

上司に花を持たせていますか?

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

手柄を独り占めしてはいけない

   このように、「上司をトラブルに使う」といっても、トラブルが解消できる見込みがある場面で使うのと、上司が行こうが行くまいが明らかに先方の怒りが収まらない状態で使うのとでは、まったく効果が違います。トラブルを止められる場面において上司をうまく使うことで「花を持たせる」部下と、トラブルを止められそうにはないのに体面上連れて行って、結果「顔に泥を塗る」部下。上司から見た時に、どちらの部下に「上司の使い方の上手さ」を感じ、どちらを「優秀」と思うかは、一目瞭然ですね。優秀な人は、上司を使って「仕事を前に進める」という形を作ります。上司というカードをうまく使いながら、上司との共同作業によって仕事を前に進めていく。それを上司に体感させることによって、その人は「優秀」と思われるわけです。

   自分が成し遂げた仕事であっても、手柄を独り占めしてはいけません。周りの人にその手柄を分けること。自分の分け前を、上司にも分けてあげることです。その度量の広さを持っていると、結果として高い評価を得ることができる。周りから見た時に「優秀」と思われる要素となります。

   そういった意味では、仮に自分ひとりでトラブルを収められる状況であっても、上司を連れて行き、「上司のおかげで仕事がうまく進んだ」と形づけることが重要です。

   手柄を分けられる場面をうまく利用して、自分の「優秀さ」をアピールすることも、時には必要と言えるでしょう。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
姉妹サイト

注目情報

PR
コラムざんまい
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中