2021年 9月 27日 (月)

退職時の給与、早めにもらうの無理ですか? 会社は「通常通り25日しかダメ」
【「フクロウを飼う」弁護士と考える】

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弁護士解説 「給与」は請求あった7日以内に支払義務

   退職後、次の職場が既に決まっているのであれば、1か月~2か月程度持ちこたえれば新しい職場の給与が入ってくるので、そんなに困窮を極めることがないかとは思います。しかし、次の職場が決まっていない場合や、引っ越しを伴う転職だった場合、貯蓄が一切ない場合など、やはり先立つものが必要となってきます。そのため退職したら、早めに給与や退職金を支払って欲しいものですね。

   まずは、「給与」について、ご質問のように、早く支払ってもらうことができるのかどうかについて考えてみましょう。労働基準法を見てみますと、その23条1項には、「使用者は、労働者が退職した場合、労働者の請求があった場合には、7日以内に賃金を支払わなければならない」との定めがあります。

   つまり、この法律によれば、労働者である相談者が、退職後に、会社に対して「今から給与を支払ってください」と請求していたのであれば、会社は、その請求のあった日から7日以内に、労働者に対して給与を支払わなければならないのです。

   そのため、本件の事案のように、会社において、就業規則等で、賃金の支払日が毎月25日であると定められていたとしても、労働者は、退職後に会社に対して請求をした日から7日以内に、会社からその月に働いた分の給与を支払ってもらうことができます。

   それでは、「退職金」についても、「給与」と同様に、早く支払ってもらうことはできるのでしょうか。残念ながら、労働基準法の同規定は、退職金には適用されないことになっています。「退職手当は、通常の賃金と異なり、予め就業規則等で定められた支払時期に支払えば足りるものである」との行政通達があるため、予め労働契約や会社が定めた就業規則に、退職金の支払い時期が定められていれば、会社は、労働者に対して、その定められた日に、退職金を支払えばよいことになるのです。

岩沙好幸(いわさ・よしゆき)
弁護士(東京弁護士会所属)。慶應義塾大学経済学部卒業後、首都大学東京法科大学院から都内法律事務所を経て、アディーレ法律事務所へ入所。司法修習第63期。パワハラ・不当解雇・残業代未払いなどのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物が好きで、最近フクロウを飼っている。「弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ」を更新中。編著に、労働トラブルを解説した『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)。
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