2021年 9月 23日 (木)

休日の緊急対応、釈然としません 出勤扱い・手当支給、当然では?

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弁護士回答=その休日が「法定」なのかどうかがポイント

   予定を返上して休日出勤したにもかかわらず、会社が何ら対価を支払わないのは納得できませんよね。労働基準法上、「休日」には2種類あり、そのうちの「法定休日」に仕事をした場合には、35%の割増賃金が加算された休日手当をもらうことができます。同法は、労働者に対して「毎週1日」または「4週間に4日」の休日を与えなければならないと定めており、この「休日」を「法定休日」といいます。

   しかし、もう1種類の休日、すなわち会社の規定で「休日」とされている日に出勤をしても、必ずしもそれが労働基準法で休日手当を支払うべきであるとされている休日出勤とはならない、という前提をまず確認しておく必要があります。

   ですので、事例にある、業務に従事したという「休日」が「法定休日」であれば休日手当をもらえるし、それ以外の「法定外休日」であれば休日手当をもらうことはできない、ということになります。

   なお、会社に出勤しないで、それ以外の場所で仕事をした場合でも休日手当をもらうことができます。会社の業務命令により業務に従事したのであれば、就業の場所は特に問題にならないからです。ただし、会社と徹底的に争うような場面になったときには、会社以外の場所では会社の指揮監督の下で業務に従事したという推定が働きにくいので、確かに業務上の仕事をしていたという点をどれだけ証明できるかがポイントになります。

   休日手当は、基礎時給に割増率と(法定)休日における労働時間を乗じて計算します(基礎時給×割増率×休日における労働時間)。基礎時給とは、例えば月給制であれば、月給額を所定の労働時間で割って算出するもので、出勤日に1時間働いた場合にもらえる給料ということになります。休日手当の1時間当たりの単価はこの基礎時給に一定の割増率を乗じたものになり、割増率は1.35以上と定められています。したがって、基礎時給が2000円の人が「法定休日」に8時間働いた場合の休日手当は2万1600円(2000円×1.35×8時間)以上になります。

岩沙好幸(いわさ・よしゆき)
弁護士(東京弁護士会所属)。慶應義塾大学経済学部卒業後、首都大学東京法科大学院から都内法律事務所を経て、アディーレ法律事務所へ入所。司法修習第63期。パワハラ・不当解雇・残業代未払いなどのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物が好きで、最近フクロウを飼っている。「弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ」を更新中。編著に、労働トラブルを解説した『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)。
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