仕事をもつ母親がお疲れなのは明白なようだ。総務省の「平成23年社会生活基本調査」によると、仕事を持ち小さな子どもの子育てをする日本女性(末子が5歳以下)の平均睡眠時間は7.57時間。フランス(末子が6歳以下)の8.40時間、アメリカ(末子が5歳以下)の8.22時間など欧米諸国と比較しても群を抜いて低い数字だ。ネットでも、その例証に事欠かない。内緒でこっそりケーキ、エステ女性のための転職サイト「@type」の調査によると、「仕事と育児の両立生活に疲れて『癒されたい』と思うことはありますか?」との質問にワーキングマザーの91%が「ある」と答えた(20代~40代の出産後に復職経験がある女性へのWebアンケート、2016年3月15~23日実施、回答者数100人)。具体的にどのような時間が癒やしになるか、については、「夫に子どもを見てもらい、ゆっくり一人でお風呂に入ること」「子どもたちが寝た後、一人でコーヒーを飲みながら録画したドラマを見る」「たまにお休みを取って一人カラオケ」といった回答が。どうやら「一人の時間」が、疲れを癒し心の平穏を保つのに欠かせないようだ。さらに、「夫や子どもに内緒でこっそり実践している自分を癒す方法はありますか?」の問いには、42%が「ある」と答えた。具体的には、「デパ地下で高級ケーキを買って帰る」「全身エステ・脱毛でピカピカになる」といった「自分にご褒美」系の癒やしもあれば、「Facebookで外国のイケメンっぽい人と会話」などという、ちょっぴり危険な香りのする癒し法もあった。「シン・ゴジラごっこ」も目をツイッターに転じ、ワーキングマザーの癒し、ストレス発散について調べを進めてみると、ここにもあるある。「会社のワーママが、育休中はネットショピングばかりしてたと言ってたけど、今なら分かる。ネットショピングと何か食べるくらいしかストレス発散するものがない」「醍醐味は、ランチ。子どもを気にせず食事をとれる幸せ。生活は変えられないけど、その中で楽しみを見つけるのだ」「料理はわりと簡単に達成欲をみたせるから、ストレス発散になるんだよね」「久々にワーママの友達に会って、お互いに機関銃のようにしゃべくりまくりストレス発散できた」「今日はストレス発散日。朝からぷしっ」「週に一度の母のストレス解消法、命名『シン・ゴジラごっこ』。床にばらまいたペットボトルを踏み続ける遊び」ささやかな満足をかみしめて日常の「戦い」に戻っていく女性たちの姿が目に浮かぶようだ。中には、こんな頭の下がるツイートも。「ワーキングマザーは育児の疲れは仕事で癒し、仕事のストレスは子どもと遊んで発散」「仕事で嫌なことがあっても『子供が待ってくれてる』と思うと忘れます」神ママは強し。(KM)
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