リマインドは責任回避のため? 会議の時間、無駄にせぬ行動を(高城幸司)

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   会議や打ち合わせにおいては、あなた自身が参加する立場の時と、招集する立場の時があるかと思います。いずれにせよ、最近はパソコン上のスケジューラーに「会議」や「打ち合わせ」などの予定を簡単に入れられるうえ、機械的にリマインドが届くように設定もできるので、そういったものに頼って進行するケースが多いと思います。

  • 全員そろって時間通り会議を始めるには
    全員そろって時間通り会議を始めるには

結局、あなたの時間も無駄になるから

   ただ、そうはいっても予定を忘れがちな人や、スケジューラーを見ない人、はたまた「スケジュールには入っているけど、『行く』とは言ってないよね」と他責にする人も中にはいます。

   そういう人がいることによってせっかくの時間が無駄になると、関わった人全員に迷惑がかかる結果となります。さらに、その責任があなたにあるとみなされた場合、「やるべきことをやっていない」「仕切りが甘い」などと咎められ、極めてマイナスなイメージを持たれかねません。

   そういった残念な事態を避けるには、どうすべきか。

   打ち合わせや会議をする時に、自分が召集する立場であれば、「念のためもう1回リマインドしておこう」となるものです。しかし、他の人が召集する立場だった場合、リマインドを怠ったことで誰かが参加せず、会議自体がやり直しになったとしたら? 結局、あなた自身も時間を無駄にすることになります。

   であれば、たとえあなたが集める立場ではなかったとしても、「明日の会議、よろしくお願いします」などと参加者全員に一言メールを送るのもアリだと思います。それを機に、忘れていた人が思い出してくれる可能性があるのなら、むしろ気付いたあなたが行動するべきでしょう。

   会議に来ない人がいて、その結果、みんなが損をしたり、嫌な思いをするのであれば、「僕からメールを送っておこうか?」など、自分から手を挙げて積極的にリマインドをする。そういう意識を持つことがとても大事だと思います。

   ここで間違えてはいけないのが、リマインドをする「目的」です。

ドヤ顔で正論を振りかざされても......

   リマインドの目的は、あくまで「抜け・漏れなく参加者全員がきちんと会議に来ること」であり、「やるべきことをやってもらうため」の1つの手段です。自らの免責のために、リマインドするわけではありません。

   特に最近の若い人に多く見られるのが、「言った・やった」を主張する「免責君」です。そういう人は、生命保険の契約書のように細かい文字で書いてあることや、誰も聴き取れないほど小さな声で言ったことを持ち出して、「確かに言ってますよね?」とドヤ顔で正論を振りかざしてきます。

   なぜそんなことをするかというと、自分が責任に問われることを避けたいからです。「次回の会議の日程に関しては、来週の夕方だと僕はその場で確認して言ったつもりですが」「しかも、その日にまとめた議事録にも日程をちゃんと入れましたよね?」。確かにそうかもしれませんが、会議でいろんな話がされる中で、ポツリと言われても覚えていないかもしれません。

   議事録もボリュームがありすぎて、情報を見逃してしまうこともあります。それを「伝えましたよね?」「読んだらわかりますよね?」と一方的に言われても、建設的とは言えませんし、言われる方も結構つらいものです。大事なことは、「どちらが正しいか」「言ったか・言わなかったか」を明確にすることではありません。

   「そんな話は聞いてないから!」と、会議に来ない人がいた時に、「いや、確かに私は言いましたよね?」と自分の正当性を主張するとどうなるか。

   「ああ、ごめんなさい。確かにあなたは言ったかもしれませんが...」と、責められたと感じて恐縮する人もいれば、「僕は覚えていません。僕が忘れたと言うのなら、謝りますけど」「もう1回言ってくれたら、こっちも忘れなかったんですけど」などと逆ギレする人も出てきます。いずれにせよ、お互いに嫌な気分のまま会話は終了してしまいます。

うまく伝わるよう言い方を工夫して

   もちろん、悪いのは忘れて会議に来なかった人ですし、言う方もそこまで責める気はなかったりもします。それでも、ここで「言いましたよね?」と主張することによって、誰も得をしませんし、「会議に来なかった」という結果も覆りません。であれば、「言いましたよね?」とわざわざ言うのは、やめた方が得策と言えます。

   「この人にはリマインドしておかないとまずいな」という人がいた場合には、事前に「次の会議は○日です」と、リマインドのメールを送れば済むことです。

   もしも「あの人はメールを送っても見てくれないだろうな」と思えば、返信が来るまでもう1回送ればいい。それでも返信がなければ、「会議も多くて紛らわしいと思いますので、できれば今、スケジュールに入れてもらえますか? 大丈夫ですか?」と直接確認をするのも手です。

   また、会議に遅刻しそうな人がいれば、「絶対に遅れず来てくださいね」と言えばOKです。

   それでも遅れそうな人には、「○○さん、絶対に遅れず来てくださいよ。前も、その前も、そのまた前も、遅れたんですからね」と言いたくなるかもしれません。すると、相手はムッとするでしょう。実際、「そこまで言わないと来てくれないでしょう」という意見も、ごもっともです。

   しかし、その場合は「次回は時間どおりにお願いしますね。僕らも待っていますから」「冒頭から重要な案件について話し合いますので、時間に遅れないようくれぐれもよろしくお願いします」など、言い方を工夫してみましょう。

   大事なのは、「この人には、どのようにしたらうまく伝わるだろう」と考えてから伝えることです。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。「高城幸司の社長ブログ」
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