2024年 4月 27日 (土)

社長に代わる「エース」はいない 営業育成の落とし穴

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生え抜きエースの自負

   稼ぎ頭の転職リスクはヘッドハント採用者だけではなく、生え抜きエースにも同じことが言えます。

   エースになると「自分が会社の業績を支えている」という自負が生まれ、「自分がいなくなったら困るだろう」という自信から報酬アップ要求が生まれやすくなります。そして、自社で望むような報酬が得られないと判断すると、より報酬のいい働き場を求めて求職する。今の時代は社員の会社への忠誠心など昔と比べようもなく、特に中小企業では長期雇用のメリットもあまりないケースが多く、じつに簡単に転職されてしまうのです。

   社長自身の代わりと思って採用した、あるいは稼ぎ頭をつくるべく育てたエース営業が突然いなくなるというのは、中小企業にとっては大変な痛手です。私が独立して間もない頃のことですが、そんな手塩にかけて育てたトップ営業に逃げられた知り合いの社長が、嘆き節で相談を持ちかけてきました。

「中小企業が先を考えて営業担当を育てるというのは、不毛ですよ。苦労してようやく稼げる担当者に育った頃に、より高い給与に釣られて他に持って行かれてしまう。引き止める力が弱い我々中小企業の宿命です。ならば結局、下手なダメージを負わないためにどこまでも社長が営業の一線に立ち続けていく、それしかないのかもしれません」
大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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