2021年 4月 15日 (木)

Uberがもたらした格差 「トゥクトゥク」ドライバー残酷物語(森山たつを)

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Uberでカンボジアの街が一変した

    この配車アプリも、最初はひどいもんでした。地図上にポイントして呼んでいるのに、数分後には「お前はどこにいる?」と電話がかかってきます。どうやら地図が読めないようなのです。

    通りの名前とか、近くにあるランドマークとかで説明するのですが、たどり着けず、何度も電話がかかってきて、その度に説明して、3回目くらいであきらめて先方からキャンセルしてくる。そんなことが頻繁にあったため、しばらく使っていませんでした。

   それが2017年夏に使ってみると、電話がかかってくることは皆無。90%くらいの確率でスムーズに目的地までたどり着ける、という状況になっていたわけです。

   開発途上国に必要なのは、教育とテクノロジー。あと資本であるということが非常によくわかります。テクノロジーは、人々ができることを圧倒的に増やします。そして、そのテクノロジーを使うためにはちょっとの学習が必要になります。もちろん、ローテクの時代よりも必要な学習量は少なくて済みます。

   そして、そのテクノロジーを導入して、教育を行うために必要なのが資本です。Uberをはじめとする海外資本、それがもたらしたテクノロジーと、彼らが行ったであろうカンボジア人ドライバーへの教育が、一気にカンボジアの街を変えたのです。

   半面、この波に乗れなかったトゥクトゥクのドライバーは失業します。残酷ですが、こうした格差は増大していくわけです。

   日本では、Uberは割高のハイヤーしか呼べませんし、Uberのようなタクシーアプリは迎車料金を徴収されます。他の国でも、Uberへのタクシー業界からの反発はものすごく強いものがあります。

   ものすごく便利になったカンボジアを走りながら、今まで以上に暇そうにしているトゥクトゥクのドライバーを見ていると、前に進むことの素晴らしさと残酷さを感じます。

   それでも、我々は前に進んで行かなくてはならないんですが......(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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