2021年 1月 25日 (月)

その41 申告敬遠 「こんなものいらない!?」(岩城元)

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「申告敬遠」は野球を変えてしまうのではないか?

   僕のような野球の素人にとっては、投手が敬遠で4球を投げるのは簡単なように思えるが、そうではないみたいだ。この4球によって、それまでの投球のリズムを崩してしまうこともある。サヨナラ安打や暴投といったリスクもある。

   想像するところ、監督や選手側から強い反対論が出ないのは、そうした事情もあるからではないか。そうならば、申告敬遠は「観客不在」の規則とは言えまいか。僕が知る限り、選手側でこれに反対しているのはイチロー選手くらいである。

   大リーグで申告敬遠を経験した彼は「面白くないね」と言い、導入前にも「(申告敬遠は)本塁打でベースを1周しなくてもいいという理屈にもなる。野球を変えてしまうのではないかと心配」と語っている。

   その通りだと思う。イチロー選手が心配するようなことになり、もし満塁本塁打が出たら、どうなるか? 打者がベースを1周しないのだから、塁上の走者3人も塁を回る必要がなくなり、真っすぐベンチに戻ってくることになる。時間は短縮できるが、「間」がすっぽりとなくなり、面白みも何もあったものではない。

   規則を変えること自体は悪くはない。しかし、そのスポーツの本質にからむこと――たとえば、野球の場合なら「間」に関することは、簡単に変えてもらいたくはないのである。(岩城元)

岩城 元(いわき・はじむ)
岩城 元(いわき・はじむ)
1940年大阪府生まれ。京都大学卒業後、1963年から2000年まで朝日新聞社勤務。主として経済記者。2001年から14年まで中国に滞在。ハルビン理工大学、広西師範大学や、自分でつくった塾で日本語を教える。現在、無職。唯一の肩書は「一般社団法人 健康・長寿国際交流協会 理事」
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