先日、姑とお茶を飲みながら夫の洗濯物のたたみ方の話になりました。我が家は共働きなので、明確な家事分担はしていませんが、「自分のことは自分でする」を基本に、洗濯物の片づけ、ゴミ捨てなど家事全般は気づいたほうがするというゆるいルールにしています。男性は、「よかれと思ってしたのにダメ出しが......」洗濯物の四隅が揃っていなくても、食器洗い後の流し台に水滴が飛び散っていても、たいしたことではないと考える私は、してくれたことに対して文句は言わず、気になる時はこっそり直したり、水滴を拭っておいたりします。しかし、職場で家事分担におけるパートナーの不満を聞くことはよくあります。奥様からは、「料理を作ってくれるのは嬉しいけど散らかすから後片付けが大変」「食器の洗い方やしまい方が自分と違うので結局やり直すから二度手間」「ゴミ出しした程度で家事をしている気になっている」などなど。旦那様からは、「ダメ出しされる」「早くやれと怒られる」「このくらいのこともできないの?と責められる」など、よかれと思ってしたのにダメ出しが多くて、やる気が失せたとの声が聞かれます。このように、主に妻から夫に対しての家事に関するハラスメントを、「家事ハラ」と呼んでいます。家庭内での出来事なので表面化することは少ないですが、不満を持つ夫は意外と多いようです。家族という安心感からトゲのある言い方になってしまい、パートナーの心を傷つけ、やる気を削いでしまうのはもったいないですよね。職場の給湯室で、新入社員がお小言を浴びせられ......職場でも給湯室で、お客様に出した茶器を片づけている新入社員に、「洗い方が違う」「湯呑の拭き方が甘い」などと、注文をつけている先輩社員の姿も見かけます。茶器だけでなく、雑巾の置き場所やゴミの捨て方など、先輩としては自社の慣習を覚えてほしくて言うことも、新入社員には、「この程度のことでいちいちうるさい」などと、お小言のように感じてしまうものです。実務で悪影響を与えるほどの事柄でなければ、少々のことには目をつぶり、「ありがとう」と言うことが何より大切です。「助かったよ」「前より上手になったね」「すごい」「さすが」などポジティブな言葉をたくさん使って褒めれば、きっと次回はもっと上手にできるようになるはずです。家庭でも職場でも相手へ感謝の気持ちと労いの言葉をこまめにかけることが良好な関係を築くコツです。(篠原あかね)
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