2019年 2月 24日 (日)

これは冒険、ロマン? 究極の住まい! 一軒家まるごとDIYにトライした男【気になる本の散歩道】

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   『家をセルフでビルドしたい 大工経験ゼロの俺が3LDK夢のマイホームを6年かけて建てた話』(阪口克著)文藝春秋

   1970年代初め、「ホームセンター」は全国で30か所ほどにしかなかった。その後、毎年のようにその数が増え続け、いまでは約5000店舗にもなるという。

   背景には、独自のライフスタイルを楽しむために自ら作り組み立てるDIY(ディーアイワイ)が広まった結果だ。ついには、家一軒まるごとをDIYで手に入れた「男」が現れた。

  • 大工経験ゼロの男が、なんとマイホームをDIY
    大工経験ゼロの男が、なんとマイホームをDIY

マイホームを「DIY」 反対しない嫁に拍子抜け

   大工経験ゼロからスタートして、6年かけて3LDKのマイホームを建てた。フリーカメラマンの男が、38歳の2010年に着工。誕生した長女が、完成時には小学校入学の年齢に達していた。

   場所は、埼玉県長瀞町。ローカル線沿線だったが最寄り駅まで徒歩約10分。セルフビルドに優しい平地、抜群の日当たりに心動かされた。

   自宅の敷地を利用して書斎代わりの小屋を建てるのではない。土地を購入し、電気や上下水道の水回りのための配線や土木工事も必要だ。材木や建材だってそろえなければならない。

   ふつうのサラリーマンが挑んでも、週末休みと長期休暇を利用してもなかなかやり切れるものではないが、フリーカメラマンという職業柄、収入との兼ね合いをみながら、なんとかそのあたりはうまく進められた。

   男は、民俗学などを勉強していた学生時代に古本屋で手にした写真雑誌に影響されて写真学校の夜間クラスに行ってカメラマンになった。何気なく接しながらも、これはとピンとくると、その道を信じて進んでいく性格らしい。

   マイホームのDIYがひらめいたのは2007年のある日。こちらは、ふらりと立ち寄った都内の大型書店で手づくりログハウスのガイドブックを手にしたときだったという。

   「当然、嫁は拒否するはず」――。そう確信しながら、恐る恐る切り出すと、「ま、いいんじゃないの」。当時の住まいは東京都内で、丸ノ内線の駅まで徒歩5分のアパート。「美味い酒場に便利な商店街」が近くにあったが、妻はその暮らしに「そろそろ飽きてきた」ところだったそうだ。

   予想に反して拍子抜けするような、嫁の返事。ところが、戸惑ったのは男のほうだった。これからやることに思いを巡らせていくと、だんだんワクワク感がしぼんでいく。本当に素人が家を建てられるのか? お金は足りるのか? 設計図はどうするのか? 材料は――。わからないことだらけだった。

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