2021年 9月 25日 (土)

【10連休は本を読む】「山の神」をテレビで拝めるのはテクノロジーと「準備」のおかげ(気になるビジネス本)

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「駅伝」をお化け番組に育てる

   駅伝は1953年の第29回大会でNHKがラジオ中継を始め、テレビでは83年の第59回から86年の第62回までテレビ東京がハイライト放送。これは、往路と復路をニュースの映像でつないで最後の10区だけライブ中継する90分枠の構成だった。

   日本テレビが放送するのは87年の第63回大会から。それも当時は技術的に不可能と考えられていた1区からの生中継に挑んだ。田中さんは入社7年目で、中継総合ディレクター。1年前から準備を進め、スタッフ総勢約700人のうち半数以上を箱根の山中に集中して配置し、4区間に分けての中継を行った。この年と翌年の制作でノウハウを積み3年目の89年に完全生中継を実現した。

   駅伝との関わりが深まるなかで、中継のことに集中するあまり気配りしていなかったことが多数あることが分かってくる。「シード権」「襷(たすき)をつなぐこと」「区間賞」...。そして、大会は大学対抗ではあるけれど、その本質は個人のドラマであることに気づく。年を追うごとに中継では、シード権、襷、区間賞にフィーチャ―して番組演出に加え、ドラマの掘り起こしに努めた。

   「(メンバーに選ばれず)走れなかった選手側にもドラマがある。そのドラマの集積が箱根駅伝の本質なんだということにたどりつくのに3年かかった。こうして、今に通じる中継のスタイルを確立することができた」と田中さん。箱根駅伝の平均視聴率は毎年30%に近い。「1月2、3日の2日間にわたり合計13時間にものぼる番組の"平均"視聴率だから、これはとんでもない数字。まさにお化け番組と言ってよい」ほどの成長を遂げた。

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