2021年 9月 20日 (月)

日米貿易協定、日本と米国「勝ったのはどっちだ?」主要紙の論調真っ二つ 社説で読み解く

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専門家「トランプ再選を助けるため日本はすべてを失った」

   「交渉の経緯を明らかにすべきだ」といえば、朝日新聞、毎日新聞、東京新聞の社説がいずれも問題にしているのは、安倍首相がトランプ氏の歓心を買うために米国産「飼料用トウモロコシ」を大量に購入した一件だ。

「首相は8月、協定とは別に日本企業が米国産トウモロコシを大量に購入する計画を示し、会談したトランプ氏を喜ばせた。首相は害虫対策と説明したが、専門家からはそれほどの被害ではないと疑問も出ている」(毎日新聞)
「来年の大統領選対策で押し付けられたとしか見えない飼料用トウモロコシの大量購入は、国内の購入先も利用方法もはっきりしない」(東京新聞)
「(トウモロコシの件も含め)両国間で何を話し、日本側の譲歩が色濃い結論にどう至ったのか、説明がつくされぬままの最終合意だ」(朝日新聞)

   さて、各紙の経済面にコメントを出した専門家は、どう見ているだろうか――。

   山下一仁・キャノングローバル戦略研究所研究主幹は、朝日新聞に「一言でいえば、トランプ大統領の再選をアシストするための合意だ。(コメを守ったことを)日本は成果として強調しているが、米国産のコメは競争力がなくなり、既存の無関税枠すら余っている。米国が自動車にかける関税の完全撤廃は全部先送りだ。日本は何もとれず米国にすべてを与えたようなものだ」と、寄せている。

   本間正義・西南学院大学教授は、毎日新聞で「日本は初めからTPP水準までなら農産物の市場開放に応じる姿勢を示し、交渉カードを切ってしまった。このため、米国自動車市場開放を求めて攻めの交渉ができなかった。日本はトランプ大統領に『低い関税で農産品を輸出したいなら、TPPに入り直せ』と主張すべきだった」とした。

   浦田秀次郎・早稲田大学大学院教授も、「米国は自分たちに都合のいいように貿易の枠組みを変えている。今回は自動車の追加関税発動は回避されたようだが、状況が変われば発動の可能性がある。日本は東アジア地域包括経済連携(RCEP)なども活用して米国を包囲する自由貿易圏をいくつもつくり、米国の保護主義に対抗すべきだ」(毎日新聞)と、コメント。手厳しい意見が多かった。

(福田和郎)

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