2024年 4月 19日 (金)

じつは危ないこんな会社! 「会議」「報告」は本当に営業活動の「ムダ」なのか?(大関暁夫)

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「営業成果=営業知識×営業活動量」の理論

   この法則における営業知識には大きく3つあり、それは商品知識、情報知識、経験知識と言われるものです。商品知識は自社とライバルの商品に関する知識、情報知識とは主に相手先企業の個別情報および業界情報を含めた知識のことです。

   一方、経験知識とは、自社における営業成功事例を各担当者の知識として蓄えることであると話しています。

   どういうことかと言えば、自社のどのような商品、サービス、技術がどのようなアプローチによってどのような業種の企業から成約をもらったのか、仮に成約に至らなくとも引き合いがあった関心を持たれたという事実を、担当者間で共有し担当者の知識化することで次なる営業活動に活かす、ということ。

   それこそが経験知識であり、営業会議でこそ経験知識の拡充が図れるのです。

   世の企業の営業会議でありがちなのは、「A君が、B社から○○百万円の成約をとりつけました。はい、拍手~。他の皆も負けないようにがんばれ!」というような、儀礼的な流れです。

   これではまったく会議の意味がありません。会議メンバーである営業担当が、「会議はムダな時間」と思っても、無理はありません。まず重要なことは、会議の目的を明確に伝えて共有し、その目的にそった会議とすることです。経験知識の共有が目的であるのならそう宣言したうえで、しっかりと皆で他の担当者の成功経験を共有できるような運営をしなくてはいけないのです。

   営業報告についても同様です。何のための営業報告なのか、担当者に目的が明確に伝わっていないから「ムダな作業」と感じられてしまうのです。

   営業報告の目的は、上司が営業担当者の日々の活動を把握して、適切なアドバイスを与えたり同行訪問先を決めたりすることです。それが日々何のフォードバックもなく、単なる記録提出になっているとしたら、担当者は「ムダな作業をさせられている」と感じても無理のないところでしょう。

   ちなみに、私の考えでは営業日報の記載事項は必要最低限項目に留め(訪問先、目的、面談相手、面談時間程度。文章で内容を書かせるなどは不要)、日報をもとに毎日担当者一人あたり5~10分の個別面談で詳細内容をヒアリングして、直接アドバイスすることを推奨しています。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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